オンチェーンアナリストのウィリー・ウー氏は、ビットコイン(BTC)が弱気局面の中盤にあり、足元の戻りは本格反転ではなく「ブルトラップ」に当たる可能性が高いと警告した。4月末まで短期的な反発余地はあるものの、資金流入が十分に強まらなければ下落基調が続くとの見方を示している。
Cointelegraphが8日付で報じた。ウー氏は同日、X(旧Twitter)への投稿で、4月末まで短期的な反発が続く可能性はあるとしつつも、「上昇トレンドへの転換ではなく、だましの上抜けを示すシグナルだ」と指摘した。
ブルトラップは、相場が上昇に転じたとの見方から買いが入る一方、実際には下落基調が続く局面を指す。戻り局面で新規の買いを誘いやすい半面、その後の下げが大きくなりやすいとされる。
ビットコインは昨年10月に史上最高値の12万6000ドル(約1890万円)を付けた後、46.82%下落した。足元では6万7012ドル(約1005万円)で推移している。先週水曜日には一時7万4000ドルまで戻したが、その水準を維持できず、再び押し戻された。
直近30日間では3.74%上昇しているが、上値の重さはなお意識されている。
ウー氏は、相場見通しを判断するうえで価格水準そのものよりも流動性、つまり資金流入の動向を重視している。「長期資金が十分に入ってくるなら、喜んで見方を変える」としたうえで、現時点ではなお一段安の可能性が高いとみている。
また、「BTCは急落後、いったん横ばいを経てレジスタンスラインを試す戻りを見せる傾向がある」と分析。そのうえで、「長期の資金フローを見る限り、現在は弱気相場のまっただ中にある」と強調した。
一方で、2月中旬以降は投資家資金の流入が着実に回復しているとも付け加えた。
暗号資産のセンチメント分析プラットフォームSantimentも同日、同様の警戒感を示した。大口投資家が積極的に売却する一方、個人投資家は7万ドルを下回る水準で買い向かっているとし、「このパターンは、歴史的にみて調整局面がまだ終わっていない可能性を示唆する」と伝えた。
大口の売りを個人の買いが吸収する構図は、その後の追加下落につながるケースが多いという。
オンチェーン分析企業のCryptoQuantも6日、「直近の反発にもかかわらず、ビットコインは依然として弱気相場にある」との見方を示した。
暗号資産アナリストのベンジャミン・コーウェン氏も、Cointelegraph Magazineのインタビューで「2026年はビットコインの弱気基調が続く年になる」と述べ、史上最高値を更新する可能性は低いとの見通しを示している。
投資家心理を示す指標も弱含みだ。暗号資産市場の代表的なセンチメント指標である「Fear & Greed Index(恐怖・欲望指数)」は、水曜日にいったん持ち直した後、再び「Extreme Fear(極端な恐怖)」の領域に戻った。
ビットコイン現物ETFでも2億2800万ドル(約342億円)の純流出が発生しており、機関投資家マネーの流入は力強さを欠いている。
ウー氏の分析どおりであれば、4月末までは戻り相場が続く可能性がある。ただ、市場ではその後の展開に対する慎重な見方がなお優勢だ。