暗号資産市場で、アルトコイン全体が連れ高となる従来型の上昇サイクルに変化が生じているとの見方が出ている。Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は、今後は実需を伴う銘柄が中心に見直され、アルトコイン市場では選別色が一段と強まる可能性があると指摘した。
Cointelegraphが6日(現地時間)に報じたところによると、ホーガン氏は「すべての暗号資産が一斉に上昇する時代は終わった」と述べ、「次に来るのは、従来とは異なるアルトコインシーズンになりそうだ」との見方を示した。
同氏は、ビットコインやイーサリアムからDeFi、NFTへと資金が波及する従来のパターンは、もはやそのまま繰り返されないと分析した。今後は実際の利用場面を持つコインに再評価の動きが集中し、アルトコインシーズンもこれまで以上に銘柄間の差が鮮明になるとみている。
暗号資産市場では一般に、ビットコインが高値を付けた後、資金がイーサリアムやアルトコインに向かい、「アルトコインシーズン」が始まるとされてきた。だが、最近はビットコインが6万ドル台まで下落した後に反発した局面でも、アルトコイン市場には目立った追随の動きが見られていない。
CoinMarketCapによると、6日時点のビットコイン価格は7万237ドルだった。
もっとも、アルトコインシーズンの行方を巡っては見方が分かれている。暗号資産アナリストのマシュー・ハイランド氏は、ビットコインのドミナンス(市場占有率)チャートがここ数週間弱含んでいるとして、アルトコインへの物色が再び広がる可能性があると主張した。
これに対し、BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏は昨年12月、「アルトコインシーズンは常に存在する」と発言。「上昇するアルトコインを保有していない人だけが、シーズンがないと感じるだろう」と反論している。
また、アルゴリズム取引ツールを手掛けるCoinQuantのマエン・フトゥニ最高経営責任者(CEO)は、ETFを保有対象とする、あるいは今後ETFの対象になると見込まれる既存の暗号資産が、次のアルトコインシーズンで流入資金の相当部分を取り込むとの見方を示した。
暗号資産分析プラットフォームのSantimentによると、足元ではソーシャルメディア上のアルトコイン関連の言及が2年ぶりの低水準に落ち込んでいる。投資家の資金がビットコインに集中するなか、アルトコイン市場の先行きを巡る議論は今後も続きそうだ。