Samsung Electronicsの労働組合は9日から、スト実施の是非を問う組合員投票に入る。3労組で構成する共同闘争本部は6日、投票を9〜18日に実施すると明らかにした。過半数の賛成を得ればスト権を確保し、4月の全組合員集会や5月の全面ストなど、争議を段階的に拡大する方針だ。
共同闘争本部は昨年11月に共同交渉団を立ち上げ、約3カ月にわたり会社側と賃金交渉を進めてきた。これまでに8回の本交渉と6日間の集中交渉を行い、中央労働委員会の調整手続きも踏んだ。
ただ、労使の隔たりは埋まらず、中央労働委員会は3日の第2回調整会議で調整中止を決めた。
最大の争点は、成果給制度「OPI」だ。目標を上回る実績を達成した場合、超過利益の20%の範囲内で年俸の最大50%を支給する仕組みという。
労組側は、超過利益の算定基準に経済的付加価値(EVA)が用いられており、基準が不透明だと主張している。要求項目は、営業利益中心の体系への見直しと、成果給の上限撤廃だ。
これに対し会社側は、透明性向上の要求を一部受け入れ、OPIの財源についてEVAの20%と営業利益の10%のいずれかを選択できる案を示した。あわせて、賃上げ率6.2%、自社株20株の支給、職級別の給与上限の引き上げ、最大5億ウォンの住宅融資支援、長期勤続休暇の拡大など、賃金・福利厚生の改善策も提示した。
半導体事業を担うDS事業部に対しては、営業利益100兆ウォン達成時にOPIを100%上乗せ支給する特別報奨案も提案した。
一方、労組側はOPI上限撤廃の要求を維持した。会社側は、上限をなくせば高い実績を出しにくい事業部で相対的な不公平感が生じかねないとして、受け入れなかった。
2024年7月には、全国Samsung Electronics労組が25日間の無期限ストを実施し、同社では創業以来初のストが発生した。今回の投票でスト実施が可決されれば、約2年ぶりの2回目のストとなる。
3労組の組合員数は計約9万人としている。