Autonomous A2Zは2月6日、徳島県鳴門市で進む自動運転タクシーの実証事業に技術を提供すると発表した。NEC、デンノ交通と連携し、レベル4自動運転システムを搭載したHyundai「IONIQ 5」を使って公道で運行する。
実証は徳島県、NEC、デンノ交通が共同で進める。期間は3月31日までで、鳴門市西部の公道が対象となる。Autonomous A2Zはレベル4自動運転システム搭載車を投入し、運行を通じてサービスの安定性と技術の信頼性を検証する。
今回の実証は、Autonomous A2Zが2025年8月に日本の総合商社であるカネマツと締結した業務協約をきっかけに実現した。カネマツは日本事業のパートナーとして実証を後押ししたという。Autonomous A2Zは、ソウルや慶州、河東など14の自治体・広域自治体で、自動運転車82台による累計94万kmの走行実績を持つ。シンガポールとアラブ首長国連邦でも実証を進めている。
自動運転タクシーは、徳島阿波おどり空港など27カ所の乗降ポイントを中心に、定められた区間を無料で運行する。運行時間は毎日午前8時から午後7時まで。一般のタクシーと同じ電話番号で呼び出して利用できる。運行は現地タクシー事業者が担い、必要に応じて介入できる保安要員1人が同乗する体制とした。
運行管理には、Autonomous A2Zの自動運転管制システム、NECの自動運転サービスプラットフォーム、デンノ交通の配車システムを連携させたハイブリッド型のモデルを採用した。一般タクシーと自動運転車両を同じ配車センターで一元管理する仕組みで、既存のタクシー会社の業務フローを維持したまま自動運転車両を追加運用できるため、人員配置や車両運用の効率化につながるとしている。
Autonomous A2Zは、カネマツとの協力を基に、日本の地方タクシー事業者の事業環境に適した自動運転タクシー導入モデルの構築を進める方針だ。自動運転技術を地域交通インフラとして組み込み、バスやシャトルなど公共交通との接続も視野に入れる。将来的には、徳島県内でレベル4の完全無人自動運転車両の導入も推進する考えだ。
Autonomous A2Zの代表は、「今回の鳴門市での自動運転タクシー実証は、日本の現地パートナーとの協力を通じて、実際の交通環境で自動運転サービスを検証する意義のある事例だ」とコメントした。韓国国土交通部と韓国交通安全公団・自動車安全研究院が無償開放したK-Cityを通じ、右ハンドル車向けに最適化した自動運転ソフトウェアを先行開発していたことが大きく役立ったとも説明。「これまで国内外で蓄積してきた実証経験と運用ノウハウを基に、日本の交通環境や制度に適合する自動運転サービスモデルを段階的に検証していく」と述べた。