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スウェーデンのデジタル資産ブローカー・調査会社K33のVetle Lunde氏は、Bitcoin(BTC)が昨年10月の高値から約40%下落したものの、2018年や2022年のような大幅下落局面がそのまま再現される可能性は低いとの見方を示した。現物ETFへの資金流入や市場構造の変化を背景に、過去の弱気相場とは前提条件が異なるとみている。

ブロックチェーンメディアのCoinpostが2月5日(現地時間)に報じたところによると、市場では今回の調整局面を2018年や2022年の深刻な弱気相場になぞらえる見方も出ている。これに対しLunde氏は、過去と同じサイクルが機械的に繰り返されるとは限らないと指摘した。

同氏は昨年10月の時点で、「4年周期サイクルは終わった」との見解を示していた。足元の値動きに過去の急落局面と共通する面はあるとしつつも、市場環境そのものは大きく変わったと強調している。

その根拠として、機関投資家の参加拡大、規制下にある金融商品を通じた資金流入、緩和的な金融環境を挙げた。こうした変化を踏まえ、現在の市場が過去と同様の崩壊局面に陥る公算は小さいとみる。一方で、過去のサイクル再来を警戒する見方が投資家心理を冷やし、自己実現的に下落圧力を強めるリスクはあるとした。

また、長期保有者が利益確定に向けて一部ポジションを縮小し、新規資金の流入も慎重になっていることで、足元では売り圧力が強まっていると説明した。こうした動き自体は過去の下落局面と似通うが、Bitcoin現物ETFを通じた数十億ドル規模の資金流入や、金融アドバイザー経由でのアクセス改善、銀行による暗号資産関連サービスへの参入といった構造要因は、これまでとの大きな違いだとしている。

Lunde氏は「今回は事情が異なる」として、過去のサイクルで見られたような1年間で80%に達する急落は起きにくいとの見方を示した。理由として、緩和的な金融環境に加え、2022年の弱気相場を深刻化させたGBTCの構造問題や、Luna、Three Arrows Capital、BlockFi、Genesis、FTXを巡る連鎖的なレバレッジ清算のような事象が、現時点では見当たらない点を挙げた。

底入れを示唆するシグナルも徐々に現れているという。2月2日のBitcoin現物取引高は、2025年の安値を試す局面で800億ドル(約12兆円)を超え、異例の水準に達した。

デリバティブ市場では約18億ドル(約2700億円)相当のロングポジション清算が発生し、未決済建玉とファンディングレートはいずれも大幅なマイナス圏に低下した。Lunde氏は、こうした組み合わせは過去にも相場反転局面で確認されることが多かったと評価した。

テクニカル面では、7万4000ドル近辺を主要なサポート水準として挙げた。この水準を明確に割り込んだ場合は、2021年11月高値だった6万9000ドル、さらに200週移動平均線が位置する5万8000ドル近辺まで下落が加速する可能性があると警戒している。

一方で同氏は、「過去2年間のBitcoinリターンはほぼ横ばいで、長期保有者が急いで売却する誘因は大きくない」とも説明した。その上で、「現在のサポートが崩れれば見方を修正するが、2018年や2022年のような暴落シナリオは想定していない」と強調した。

市場関係者の見方は分かれる。暗号資産運用会社Bitwiseの最高投資責任者(CIO)であるMatt Hougan氏は、暗号資産市場が2025年1月から本格的な「冬相場」に入ったとの見立てを示している。過去の値動きを基準にすれば、天井から約13カ月後に底を付けるパターンが繰り返されてきたとして、現在は暗号資産の冬相場の終盤に差しかかっている可能性もあると分析した。

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