Samsung Electronicsは2月5日、人の位置や活動量を検知して送風を最適化する2026年モデルのAI WindFreeエアコンを発売した。WindFree技術の投入から10年の節目に合わせ、デザインを7年ぶりに刷新。センサーを活用した冷房制御機能も新たに盛り込んだ。
同社は同日、ウミョンR&Dキャンパスでメディアブリーフィングを開き、スタンド型の「Bespoke AI WindFree Combo Gallery Pro」と壁掛け型の「Bespoke AI WindFree Combo Pro Wall-mounted」を公開した。
WindFreeシリーズは同社の主力製品の一つだ。2016年の初投入以降、韓国内での累計販売台数は1300万台に達した。スタンド型、壁掛け型、天井型など全ラインアップにWindFree技術を展開しており、グローバルでも年間数百万台規模を販売しているという。
Samsung ElectronicsのDA事業部エアソリューション開発チームの常務、シン・ムンソン氏は「AIモーション送風機能により、ユーザー中心の冷房体験を一段と高めた」と述べたうえで、「差別化した技術力を基に、グローバルエアコン市場でのリーダーシップをさらに強化していく」と語った。
新製品の中核となるのが「AIモーション送風」機能だ。人の位置や活動量、在不在を1秒単位で検知するモーションレーダーセンサーを搭載した。これにより、人のいる場所に風を送る「AI Direct」、人に直接当てない「AI Indirect」、左右に回転して空間全体の空気を循環させる「Circulation」、最大8.5m先まで送風する「Long-range」、直風を抑えて冷やす「WindFree」、従来比で19%高速化した「Max」の6モードを利用できる。
これらの気流制御を担うのが送風羽根「Motion Blade」だ。左右と中央の空間を分けて集中的に冷やせる構造で、左右の送風を同時に強めると中央に気流が集まり、強い風を生み出す。片側の風量を高めることで、気流の向きも切り替えられるという。Samsung Electronicsの測定では、室温を33度から26度まで下げる時間は従来の9分から7分18秒に短縮した。
壁掛け型は二重羽根構造を採用し、最大6m先まで送風できる。上下方向を含め、計7種類の気流制御に対応する。不在を検知した際の省エネ性能は、従来比で最大58%向上したとしている。
除湿では「快適除湿」機能を追加した。空間の湿度に応じて冷媒流量を調整し、熱交換器の一部だけを冷却する方式を採用。室温を大きく下げずに湿度を下げられ、エネルギー使用量も従来の除湿機能に比べて最大30%削減した。
◆ポルチーニ氏のデザイン哲学を反映、空間との調和を重視
Samsung Electronicsは今回、デザインも全面的に見直した。マウロ・ポルチーニ最高デザイン責任者(CDO)が掲げる「Form and function follow meaning」の原則を反映したという。
同社は今回のデザインについて、「形態」は本体の横幅を30%スリム化し、突き出しを最小限に抑えた点に表れていると説明する。「機能」は前面メタルに施したWindFreeホールで表現した。そのうえで「意味」については、「空間の一部として存在するエアコン」を目指したものだとして、製品そのものではなく、空間との関係性を重視するアプローチだとした。
Samsung Electronicsのエアソリューションデザイン担当グループ長、キム・ヒョンス氏は「『空気』という本質的な要素に集中した」と述べ、「ユーザーが意識しない瞬間にも静かに機能し、快適さを届けるという意味をデザインに込めた」と説明した。
側面にはファブリック調のパターンを施した。カラーは「Essential White」「Essential Plum」「Satin Greige」「Misty Gray」の4色を用意する。壁掛け型はホワイト1色で、縦横のグリッドラインのみを残し、壁面との一体感を持たせた。
清掃性も高めた。「Bespoke AI WindFree Combo Gallery Pro」はボタン操作一つで前面パネルと内部ファンを取り外せる。水洗い可能なフィルターを採用し、交換コストの負担も抑えた。壁掛け型も同様に手入れのしやすさを高めた。さらに、Galaxy Watchと連動する「Wearable Good Sleep」機能も搭載し、ウォッチが検知した睡眠段階に合わせてエアコンが温度を調整する。
シン常務は「従来を上回る製品に仕上げるまで試行錯誤を重ねた」としたうえで、「消費者調査で確認したニーズを製品に反映することに注力した」と述べた。