マイケル・バリー氏。ビットコイン急落時のリスクシナリオを示した(写真=Reve Ai)

映画『ビッグ・ショート』のモデルとして知られる投資家マイケル・バリー氏が、ビットコインの下落が金融市場全体に波及する可能性があるとして警戒感を示した。価格下落が続けば、企業の評価損拡大や強制清算、マイニング企業の破綻が連鎖する恐れがあるという。

CoinPostによると、バリー氏は4日、自身のブログでビットコイン相場の深刻な弱含みを指摘し、下落が止まらない場合に想定される3つのリスクシナリオを示した。

同氏は、ビットコインが1月まで4カ月連続で下落し、2018年以降で最長となる下落局面にあると説明。過去最高値から約37%下げた現状について、金融システム全体に波及しかねない水準だと分析した。

第1のシナリオとして、ビットコインが7万ドルを下回った場合、金融業界全体で巨額の損失が発生する可能性を挙げた。マイケル・セイラー氏が率いるStrategyでは、40億ドル超の評価損が生じ、資本市場での追加資金調達が難しくなるとみている。

その上で、他の企業でも保有するビットコイン資産で15〜20%の損失が発生し、市場全体でリスク管理が一段と厳格化するとの見方を示した。

第2のシナリオは、ビットコインが6万ドルまで下落するケースだ。バリー氏はこの局面で、世界最大級のビットコイン保有企業であるStrategyが存続危機に直面する可能性があると警告した。

同氏によると、セイラー会長はこれまで、株価とビットコイン保有額の比率を示すmNAVが1を下回った場合、最終手段として売却に踏み切る可能性に言及していた。大量保有分の強制清算が始まれば、市場全体に強い下押し圧力がかかるとの懸念を示している。

最後のシナリオでは、ビットコインが5万ドルまで急落した場合、暗号資産のマイニング企業が相次いで経営破綻し、保有資産の投げ売りにつながると見通した。

さらにバリー氏は、暗号資産の急落が貴金属市場にも波及する可能性があると指摘。金や銀の先物市場で買いが細り、急激な売りにつながる恐れがあるとした。

特に、現物の裏付けが乏しい貴金属先物契約は暗号資産トークンと似た構造を持つと分析した。先物価格が急落する一方で、現物の金属には安全資産としての需要が向かい、先物と現物の値動きが大きく乖離する可能性があると強調した。

バリー氏は従来から、ビットコインを「何の価値もない現代版チューリップ・バブル」と批判してきた。最近の金と銀の価格急落についても、ビットコイン安の余波との見方を示しており、足元の下落が単なる調整ではなく、より深刻な局面の入り口になりかねないと示唆した。

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