写真=Hecto Innovation

Hecto Innovationは2月4日、デジタル資産ウォレットを中核にステーブルコイン決済の事業基盤を構築し、中長期の成長戦略を本格的に実行すると発表した。

同社は、ウォレット、決済、プラットフォームを連携させたステーブルコイン決済のエコシステム構築を進める。子会社のHecto Financialが決済・精算を、Hecto Wallet Oneがウォレット領域を担い、グループ横断で事業を展開する。

Hecto Innovationはこの枠組みの中で、ウォレット、決済、プラットフォームにまたがる顧客データを連携させ、継続利用の拡大につなげる方針だ。既存顧客の囲い込みと新規顧客の流入を促す好循環の確立を目指す。

同社は、ウォレットを本人確認(KYC)やリアルタイムの決済・精算を支える基盤と位置付ける。この方針に沿って、2025年9月には国内で唯一ブロックチェーンウォレット技術インフラを保有する仮想資産事業者(VASP)のHecto Wallet Oneを買収し、関連技術をグループ内に取り込んだ。

現在は、国内の仮想資産事業者の約40%がHecto Wallet Oneのサービスを利用しており、ステーブルコインの普及局面でもサービスを迅速に拡張できる体制を整えているという。

Hecto Wallet One買収の効果は、海外展開でも表れ始めている。Hecto Innovationは2025年10月、Circleのステーブルコイン専用ブロックチェーンメインネット「Arc」のパブリックテストネットにおけるウォレット分野で、国内企業として唯一参加し、連携に向けた準備を進めている。

2026年は、ウォレットの普及拡大を本格化する。Hecto Financialの会員制簡易現金決済サービス「ネトンジャン決済」の取引先や、グローバルなクロスボーダー精算の取引先など、同社が確保してきたB2B顧客基盤を第1段階の主要ターゲットとする。

個人向け展開の準備も進めている。Hecto Innovationは、ステーブルコインの特性を踏まえ、決済や送金といった実利用を支えるウォレット需要は十分にあるとみている。

具体例として、既存の金融サービスから排除され、ステーブルコインを通貨の代替手段として使う外国人労働者を挙げた。政府によると、2025年の国内滞在外国人は約265万人で、総人口の5.2%を占める。

海外市場でのウォレット展開はHecto Financialが支える。同社は2025年10月、CircleのArcパブリックテストネットの決済分野で国内唯一のパートナーとして参画したのに続き、足元ではCircle Payments Network(CPN)にも加わった。

CPNは、米ドル建てステーブルコインのUSDCなどを活用し、国境を越える資金移動をリアルタイムで支援するグローバルネットワークだ。Hecto Financialがこうしたネットワークと接続することで、Hecto Innovationはウォレットインフラを多様な決済ネットワークへ連携・拡張する足掛かりを得たとしている。

Hecto Innovationの代表は「デジタル資産ウォレットは、ステーブルコイン決済市場で単なる資産保管機能を超え、市場参入や競争環境を左右する中核インフラとして浮上する」とコメントした。その上で「ウォレットを軸に決済、精算、プラットフォームをつなぐHectoグループ独自のエコシステムを構築し、中長期の企業価値向上とグローバル事業拡大をHecto Innovationが主導する」と述べた。

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