3日の米上院反独占小委員会の公聴会で宣誓するNetflix共同CEOのテッド・サランドス氏(左)とWarner Bros. Discovery(WBD)CSOのブルース・キャンベル氏。写真=C-SPAN YouTubeより

NetflixによるWarner買収計画を巡り、米議会で海外制作の拡大と市場支配力への懸念が相次いだ。3日に開かれた米上院司法委員会反独占小委員会の公聴会で、Netflix共同CEOのテッド・サランドス氏は、韓国での制作について「現地市場向けの別枠」だと説明し、コンテンツ投資の大半は米国内で実施していると強調した。

公聴会では、アダム・シフ上院議員(民主、カリフォルニア州)が、パンデミック後に他のスタジオが米国内制作を増やす一方、Netflixは海外制作を拡大してきたと指摘した。ニュージャージー州で制作施設を整備しているにもかかわらず、なぜ制作がさらに海外へ流れるのかとただした。

これに対しサランドス氏は、韓国での制作は韓国市場向けの現地作品だと説明した。韓国語作品で、俳優や制作陣も現地中心の作品は別枠であり、それを除けばコンテンツ投資の大半は米国内に向けていると述べた。

Netflixは2021~2025年に韓国へ5兆5000億ウォンを投資する方針を打ち出しており、「イカゲーム」「ザ・グローリー」などのヒット作を生み出してきた。

サランドス氏は反論の中で、Disneyも最近は「Avengers」映画の制作全体をロンドンに移したと例示した。その上で、ニュージャージー州のインセンティブにより、英国での制作を予定していた11件のプロジェクトのうち7件を米国へ戻したと説明した。

### 市場支配力を巡り応酬

議員らは、827億ドル規模とされるNetflixによるWarner買収が、動画配信市場での支配力を一段と強める可能性があると問題視した。

反独占小委員長のマイク・リー上院議員(共和、ユタ州)は、Netflixが「あらゆるものを支配する単一のプラットフォーム」になろうとしていると批判した。Warnerが保有する「ロード・オブ・ザ・リング」に引っかけた表現だ。

同小委の筆頭幹事を務めるコリー・ブッカー上院議員(民主、ニュージャージー州)は、今回の統合をルーズベルト時代以降で最悪級の企業集中だと批判した。20世紀初頭にセオドア・ルーズベルト大統領がStandard Oilなどの独占企業の解体を進めた歴史にも言及した。

リー委員長は、統合後の企業がサブスクリプション型動画配信(SVOD)市場で30%を超えるシェアを握れば、連邦最高裁判例に照らして違法と推定され得ると警告した。

これに対しサランドス氏は、Netflixの視聴シェアはテレビ視聴時間全体の9%にすぎず、Warner買収後でも10%程度だと反論した。視聴時間ベースではYouTubeが最大のプラットフォームだとした上で、「YouTubeはもはや単なる『猫動画のサイト』ではなく、テレビそのものだ」と述べた。

Warner Bros. Discovery(WBD)のブルース・キャンベルCSOは、「HBO Max加入者の80%はすでにNetflixも契約している」と説明した。統合後は両サービスを割安な価格で提供できるとの見方を示した。

### 劇場配給への懸念も、DOJが本格審査

公聴会では劇場配給への影響も論点となった。ブッカー議員が45日間の劇場独占期間を維持するのかと質問すると、サランドス氏は、劇場での独占上映期間として45日を守ると答えた。

リー委員長はこれに先立ち、NetflixとWarnerの経営陣に送った書簡で、今回の取引が競合他社を長期間拘束し弱体化させる「名目上の買収」に当たる可能性があると問題提起していた。ただ、公聴会ではこの点に直接触れなかった。

両社統合の最終承認は、米司法省(DOJ)反トラスト局が担う。DOJは先月16日、追加資料の提出を命じており、本格審査に入った。

Warnerの株主投票は4月に予定されている。両社は最終承認まで12~18カ月を見込んでいる。

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