政府は1月29日、不動産供給対策の追加策として「都心住宅供給の拡大・迅速化策」を公表した。写真は京畿道・果川市の果川駅周辺のマンション。写真=聯合ニュース

イ・ジェミョン大統領が不動産投機に対する強硬姿勢を鮮明にしている。1月29日の不動産供給対策公表後も関連発言が続いており、市場では税制に加えて融資規制まで含めた追加措置が打ち出されるとの見方が広がっている。

イ大統領は最近、SNSへの投稿で多住宅保有による投機を「亡国的行為」と位置付け、「どんな手を使ってでも必ず捕まえる」と強調した。不動産投機による住宅価格の上昇が若年層の結婚や出産の断念につながり、国の競争力を損なっているとの認識も示した。

あわせて、過去とは異なり代替投資の選択肢が増え、国民の意識も変わっているとして、今回は投機抑制で成果を上げられるとの見方を示した。

供給拡大と同時に投機抑制を打ち出すのは、住宅価格の先高観を抑える狙いがあるとみられる。政府は中長期的には供給を増やしつつ、短期的には金融と税制の両面から投機需要を抑え込む構えだ。

こうした姿勢は公式の場でも改めて示された。3日の国務会議でイ大統領は、「投資資産が不動産に縛られれば、生産的な領域に資源が流れず、社会・経済構造と資源配分が歪む」と述べ、「住宅価格が不当に上昇すれば社会全体の負担につながらざるを得ない」と強調した。

これを受け、金融当局も警戒を強めている。家計向け融資の増勢を抑えるため、追加の規制措置の検討が進んでいる。

ストレスDSRの適用拡大が焦点

焦点となっているのは、ストレス総負債元利金返済比率(DSR)規制の適用拡大だ。現在は住宅担保ローンと信用ローン、一部の賃貸保証金ローンの利払い分に限って適用されているが、対象範囲を大幅に広げる案が有力視されている。

高額の賃貸保証金ローンに加え、1億ウォン以下の小口融資までDSR算定に含める案も検討されているもようだ。これまでは融資総額が1億ウォンを超えなければ規制対象とならず、小口融資が相対的な死角として残っていた。

金融当局は、こうした仕組みを利用した借入金による投資や迂回的な借入が増えているとみている。小口融資であっても返済能力に基づいて管理しなければ、家計債務リスクが累積しかねないとの判断だ。

賃貸保証金ローンについても例外扱いを続けるのは難しいとの見方が広がっている。これに信用ローンが重なると、借り手の返済余力が急速に悪化するためだ。

当局は、賃貸保証金ローンについて元本ではなく利払い分のみをDSRに反映する方式などを念頭に、シミュレーションを進めているとされる。

住宅担保ローンを別枠で管理する案も検討対象となっている。融資残高全体だけを見る方式を改め、不動産と直結する融資の流れそのものを直接引き締める狙いがある。

銀行の家計向け融資について、総量目標を前年より低く設定する方向に加え、住宅担保ローンを月次または四半期ごとに個別管理する案も取り沙汰されている。

これに関連し、イ・オクォン金融委員長は先月28日の懇談会で、「2月に2026年の家計債務管理方針を発表する予定で、全金融圏の管理目標を前年より強化した水準で設定する」と述べた。

さらに「前年の銀行圏の家計向け融資増加率は約1.8%だったが、これをやや下回る水準となるよう厳格に管理する」とした上で、「最終的な数値は関係省庁や内部協議を経て示す」と付け加えた。

もっとも、こうした流れが実需層に相応の負担となる可能性もある。住宅を保有しない世帯が賃貸を抱えながら持ち家取得を準備したり、既存融資を活用して住居の安定を図ったりする過程で、融資のハードルが同時に上がる公算が大きい。

金融業界関係者は「大統領が不動産投機との戦いを宣言した以上、金融規制は事実上もっとも即効性のある手段だ」とした上で、「DSRの適用拡大と総量管理が同時に進めば、融資環境は今より一段と厳しくなり得る」と述べた。

その上で、「投機需要を遮断するという大義は明確だが、実需層を保護する措置が伴わなければ反発は大きくなりかねない」と指摘した。

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