米ITメディアのThe Vergeは1日(現地時間)、Xteinkの超小型電子書籍端末「X4」を取り上げ、その強みと弱みを報じた。X4は4.3型ディスプレイを搭載し、価格は69ドル。ポケットに収まる小型設計と低価格が売りだが、使い勝手や機能面には制約も多いという。
X4の最大の特徴は、そのサイズ感にある。5型のKobo Miniや、電子ペーパー端末のBoox Palmaよりも小さい4.3型ディスプレイを採用し、厚さは6mm未満。ベゼルも薄く、付属のマグネット式フォリオケースを装着すれば、スリングバッグや小型バッグにも収まりやすいとしている。
一方で、期待された使い方には課題が残る。XteinkはiPhoneにマグネットで装着して使うアクセサリーとしての利用も打ち出しているが、The Vergeによると、iPhone 16 Proを含む一部モデルでは磁石の位置が合わず、うまく固定できなかった。補助用のマグネット粘着リングも用意されているものの、端末サイズの制約から効果は限定的だという。このため、X4はiPhone用アクセサリーというより、単体の超小型電子書籍端末として使うのが現実的だと評価している。
ハードウェア面では、低価格ゆえの割り切りも目立つ。解像度は220ppiで、最新のKindleやKobo端末の300ppiには及ばない。フロントライトも備えておらず、暗い場所では別途照明が必要になる。タッチ操作に対応しない点も使い勝手に影響しており、ボタンで操作できるものの、機能の割り当てが直感的ではなく、一部ボタンは表裏の両面入力方式となっているため、慣れが必要だという。
コンテンツ面の制約も小さくない。対応形式はTXT、EPUB、一部画像形式に限られ、独自ストアやDRM付きコンテンツには対応しない。ファイル転送にも手間がかかり、最も確実な方法はmicroSDカードへ直接コピーするやり方だとしている。ただ、カードスロットは深く、抜き差ししやすい構造ではない。
それでも、読書体験そのものは一定の評価を得た。The Vergeは、物理ボタンによるページ送りは利点であり、文字の可読性も日常的な読書用途では大きな問題はないとした。その一方で、フォントサイズや行間の調整項目は限られ、画像や挿絵の表示にも制約があるとしている。
また、ユーザーコミュニティの存在も注目点として挙げた。Xteinkは継続的にソフトウェア更新を提供しており、オープンソースの代替ファームウェア「CrossPoint Reader」を導入すれば、UIの簡素化に加え、書式設定やボタンの視認性が改善されるという。導入や元の状態への復元も比較的容易だとしている。
The Vergeは「X4をメインの電子書籍端末として勧めるのは難しい」としつつ、「常に持ち歩ける超小型の電子ペーパー端末を求めるユーザーにとっては、スマートフォンの代わりに取り出して使える独特の選択肢になり得る」と評価した。その上で、コミュニティによる改善の余地こそが、この小型端末の最大の魅力だと伝えている。