Samsung Electronicsは3日、米ラスベガスで2〜4日(現地時間)に開催される空調展示会「AHR Expo」に出展し、北米市場向け空調機器とAIを活用した統合機器管理機能を公開したと発表した。
会場では、家庭用から商業用まで幅広い空調機器を展示した。主な製品は、北米で普及する家庭用ユニタリー空調にインバーター技術を組み合わせた室外機「Hylex R454B」、ヒートポンプ方式の家庭向けEHS製品「Mono R32」シリーズ、AI対応の大容量システムエアコン「DVM S2+」、Bespoke AI無風エアコンなど。
製品群は、米環境保護庁(EPA)の冷媒転換規制を踏まえ、地球温暖化係数(GWP)の低い冷媒を採用した構成とした。「Hylex R454B」には、従来のR410Aに比べてGWPを約78%抑えたR454B冷媒を採用した。
「Mono R32 HT Quiet」と「DVM S2+」には、R410AよりGWPを約68%低減できるR32冷媒を採用している。
同社はあわせて、建物設備の統合管理や省エネルギー機能を提供するB2B向けAIソリューション「SmartThings Pro」の体験スペースも設けた。住宅やオフィス、商業ビルなど用途に応じて、高いエネルギー効率と統合的な空間管理機能を訴求した。
「SmartThings Pro Dashboard」では、リアルタイムのエネルギー使用量や省エネ状況、ユーザールーチンに基づく自動化機能などを一元的に確認できる。来場者は、ドアロックと連動して帰宅時に照明の点灯やカーテンの開閉を自動化する機能のほか、スマートフォンで家電を手軽に操作できる「Quick Remote」、電力使用量をモニタリングして消費電力の最適化を図る「AI節約モード」などを体験できる。
Samsung Electronicsは2024年、米空調企業Lennoxと合弁会社を設立し、北米空調市場の開拓を進めている。昨年は欧州最大の空調機器企業FlaktGroupを買収し、グローバルHVAC市場での競争力強化を図っている。
FlaktGroupは欧州と米州を中心に、中東やアジアにも販売・サービス網を持つ。Samsung Electronicsは、大規模AIインフラ構築プロジェクト「Stargate」への参加などを通じ、世界市場での影響力拡大を進めていると説明した。
Samsung ElectronicsのDA事業部バイスプレジデント、イム・ソンテク氏は「今回の展示では、個別製品の性能にとどまらず、AIとコネクテッド機能を活用した空調性能や効率的なエネルギー管理機能を、実際の利用環境に近い空間で体験できる」とコメントした。
その上で「さまざまな空間の形態や用途に最適化した空調イノベーションを通じ、グローバルHVAC市場でのリーダーシップを強化していく」と述べた。