韓国フィンテック産業協会は2月3日、金融当局が検討しているデジタル資産取引所向けの所有分散規制案について、産業のイノベーションとグローバル競争力を損なう恐れがあるとして、見直しを求めた。
同協会は同日公表した声明で、デジタル資産取引所の最大株主の持ち分を15〜20%程度に制限する規制が導入された場合、国内デジタル資産産業の成長基盤を弱めかねないと主張した。
最大の問題として挙げたのは、民間企業に対し行政主導で株主構成の分散を求めることで、業界全体の意思決定のスピードが落ち、責任の所在も曖昧になりかねない点だ。あわせて、財産権の侵害や遡及立法禁止原則との抵触、海外の制度との整合性を巡る法的論争が生じる可能性にも言及した。
また、デジタル資産産業に限って所有分散規制を先行適用する政策的な必要性は乏しいとも訴えた。
同協会は、デジタル資産取引所は単なる売買の場ではなく、グローバルなデジタル資産と実体経済をつなぐ金融ゲートウェイとして機能し得る、次世代の金融インフラに成長する可能性が大きいと説明した。既存金融のデジタル転換や海外展開が遅れてきた背景には、硬直的なガバナンス構造があったとしたうえで、所有分散規制はむしろイノベーション産業全体の負担になり得ると指摘した。
代替策としては、所有規制ではなく、IPOの促進を通じた市場監視機能の強化、責任体制を示す構造図の導入、ESG関連義務の付与、社外取締役の選任手続きにおける独立性の強化といった、市場親和的なガバナンス改善策を求めた。
そのうえで、産業界、学界、法曹界など多様な利害関係者の意見を幅広く踏まえ、利用者保護と産業のイノベーションが両立する政策の方向性を示すべきだと強調した。