写真=聯合ニュース

韓国総合株価指数(KOSPI)が急落し、節目の5000を割り込んだ。これまで続いていた安全資産とリスク資産の同時高が崩れ、株式、金、銀、ビットコインがそろって下落。市場では、証拠金不足に伴う売りが連鎖し、当面は高い変動性が続くとの見方が強まっている。

韓国取引所によると、KOSPIは2日、前日比5.26%安の4949.67で取引を終えた。年初来で初めて売りサイドカーが発動し、主要資産も全面安となった。

1月までの市場では、安全資産の金・銀と、リスク資産のビットコイン・株式がそろって上昇する異例の相場展開が続いていた。背景には複数の要因があった。

地政学リスクの高まりは安全資産への資金流入を促した。中東情勢の不安定化を受け、金と銀は史上最高値を更新しながら上昇した。

一方で、米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げ期待と潤沢な流動性への思惑が、ビットコインや株式市場を押し上げた。不安の高まりを背景に金を買い、資金供給期待から株式を買う動きが、幅広い資産高を支えた構図だ。

ただ、ドナルド・トランプ米大統領が次期Fed議長に、金融引き締めに前向きとみられるケビン・ワーシュ前理事を指名したことで、相場の流れは一変した。市場が織り込んでいた流動性相場の継続期待が後退し、いわゆる「ワーシュ・ショック」として各資産市場に波及した。

ドルは急速に上昇に転じ、コモディティとデジタル資産が打撃を受けた。特に銀先物は先週末に31%急落し、1980年以降で最大の下落率を記録した。金も1日で11%超下落し、ビットコインは9カ月ぶりに7万ドル(約1050万円)水準まで値を下げた。

市場関係者は、今回の同時急落の主因として、マージンコール(証拠金の追加差し入れ要求)の連鎖を挙げる。先物取引所がボラティリティ上昇を理由に証拠金率を引き上げ、銀先物の必要証拠金を9%から11%に上げたことで、投資家が現金確保のために保有資産を一斉に売却し、下げが加速したとの見方だ。

韓国株にも売りが波及した。この日のKOSPIは、外国人と機関投資家の売りが膨らみ、5000を割り込んだ。先物市場では1分間にわたって5%以上の下落が続き、年初来初の売りサイドカーが発動した。

主力株では、サムスン電子が6.29%安、SK hynixが8.69%安となり、大型半導体株が下げを主導した。

もっとも、証券各社は今回の下落について、相場の基調転換を示す下落というより、短期的な過熱感の調整局面とみている。

サムスン証券は「ワーシュ氏が実際に就任しても、急激な金融引き締めを断行するのは容易ではない」としたうえで、「KOSPIの12カ月先行株価純資産倍率(PBR)は1.46倍水準で、なお割安感がある」と分析した。

市場では、全面高の局面が終わった後は、銘柄選別の色彩が強い相場に移る可能性が高いとの見方も出ている。専門家は2月の対応策として、(1)ボラティリティ管理(2)レバレッジの縮小(3)為替リスクへの備え――を挙げた。

銀先物の急落が示したように、過度なレバレッジ投資は、変動性が高まる局面で大きな損失につながりやすい。特に2倍・3倍連動型の商品(ETNなど)は、原資産が急落した際に元本毀損リスクが高まるため、組み入れ比率の引き下げが必要だと指摘した。

また、ドル高基調が当面続く可能性があるだけに、為替ヘッジの要否も見極める必要がある。海外株やコモディティ投資では為替エクスポージャーを持つ商品の方が有利な場合もあるが、変動が極端な局面では為替変動が収益率を大きく左右しかねないという。

KB証券のイ・ウンテク研究員は「ワーシュ氏指名後に急騰していた資産では、利益確定売りが強まる可能性がある」と述べ、当面は変動性の高い相場が続くとの見通しを示した。

サムスン証券のチョ・アイン研究員も「短期的には市場の変動性が拡大し、投資判断の難易度が高まる可能性がある」としつつ、「中長期的にはFedの政策運営に対する信認と独立性が回復し、株式市場には追い風となる環境が整う」との見方を示した。

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