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米司法省が公開した約300万件の資料の中に、ジェフリー・エプスタイン氏が2016年のメールで「ビットコイン創設者らと話した」と記していた内容が含まれていた。メールでは、中東向けの新たな通貨構想についても説明していたという。

ブロックチェーンメディアのCryptopolitanが1日(現地時間)に報じた。問題のメールは、エプスタイン氏が2016年に知人へ送ったもので、個人のGmailアカウントからサウジアラビアの知人2人に宛てられていたという。

メールの中でエプスタイン氏は、「ビットコイン創設者の一部と話した」と記述。自らの新たな通貨構想について、相手側が「非常に興奮している」とも書いていた。あわせて、中東地域を対象とする新たな通貨制度の構想も説明していたとされる。

構想は大きく2つあった。1つは、イスラム金融の原則に沿ったシャリーア準拠の現物通貨だ。米ドルの「In God We Trust」に類する宗教的な文言を盛り込む案だったという。

もう1つは、ブロックチェーン上で機能する「デジタルのシャリーア準拠通貨」だった。

2016年10月13日付のメールで、エプスタイン氏はこのアイデアを「radical(急進的)」と表現し、サウジ側から正式な日程提示を待っていると記していた。メールの末尾には守秘を求める文言もあったが、文書は現在、司法省の記録を通じて公開されている。

今回明らかになったメールは、ビットコインの創設者サトシ・ナカモトが単独ではなく複数人ではないかという従来の見方を再び呼び起こしている。エプスタイン氏がメール内で、単数形ではなく複数形の「founders」を使っていたためだ。

エプスタイン氏と暗号資産黎明期の関係者を結び付ける別のメールも公開された。2013年には、ボリス・ニコリックがエプスタイン氏に送ったメールで、トレン・グリフィンが執筆したビットコイン分析記事が共有されていたという。

このメールは、ビル・ゲイツ氏やマイケル・ラーソン氏らテクノロジー業界の主要人物にも送られていた。

グリフィン氏はその記事で、ビットコインがシリコンバレーやシアトルを中心とするリベラル系ベンチャーキャピタルの間で支持を集めていると評価する一方、「ビットコインには本源的価値がなく、将来の収益フローも保証しない」と批判していた。さらに、投機的な「ケインズの美人投票」に例え、自身は投資しないものの、他者は投資に向かうだろうとの見方を示していた。

2014年7月31日付の別のメールでは、オースティン・ヒル氏がエプスタイン氏に対し、当時の投資家がRippleとStellarの双方を支援していることに強い不満を示していたことも確認された。ヒル氏はこれを「1つのレースで2頭の馬に賭けるようなものだ」と批判し、プロジェクトに悪影響を与えていると主張していた。

このほか、ウィンクルボス兄弟、経済学者のスティーブ・ハンケ氏、ジャーナリストのカート・アイヘンワルド氏らによるビットコインへの相反する見方も、エプスタイン氏のネットワークを通じて共有されていたことが分かった。資料からは、同氏が暗号資産初期の論争や投資動向に接点を持っていた可能性がうかがえる。

一方、文書公開後にはX(旧Twitter)上で、エプスタイン氏とビットコイン財団、規制当局、特定の暗号資産プロジェクトを結び付ける投稿も拡散した。一部ユーザーは、同氏がビットコイン財団を支援していたほか、XRPを巡る規制圧力にも関与していたなどと主張している。

ただ、こうした主張は公的に確認されたものではなく、真偽も検証されていない。今回の公開メールから読み取れるのは、あくまでエプスタイン氏自身の記述や当時の接点の一端にとどまる。ビットコイン創設者や暗号資産政策の意思決定過程との直接的な関係を裏付ける証拠とみなすには、慎重な検証が必要だ。

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