Ripple元最高技術責任者(CTO)のデイビッド・シュワーツ氏が、暗号資産XRPの「100ドル到達」論争に再び言及した。100ドル到達の可能性を一概に否定はしなかった一方、足元の市場参加者の売買行動は、そうした強気シナリオと整合していないとの見方を示した。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicによると、シュワーツ氏は1月30日(現地時間)、X(旧Twitter)への投稿で「数年以内にXRPが100ドルに達する確率が10%でもあると、多くの合理的な投資家が考えているなら、現在のような10ドルを大きく下回る価格帯で大量に売ることはないはずだ」と述べた。そうした前提に立つなら、むしろ10ドル未満では積極的に買いに向かうはずだとも指摘した。
実際の市場では、そうした動きは確認されていない。シュワーツ氏はこの点について、XRPの100ドル到達を本気で織り込んでいる投資家がそれほど多くないことを示す材料になるとの認識を示した。
同氏はまた、XRP価格の上限を断定的に語ること自体に慎重な姿勢を示しつつも、50~100ドルといった目標水準には個人的に懐疑的だと述べた。一方で、自身も過去に価格予測を誤った経験があるとして、暗号資産市場の予測の難しさを強調した。
その一例として、XRPが0.25ドルを上回った当時を挙げ、「当時も、現在の100ドル論争と同じくらい非現実的に感じられた」と振り返った。XRPは2017年初めには0.006ドル前後で推移していたが、2018年1月には3.31ドルまで急騰し、上昇率は約5万5000%に達した。
この値動きは、当時のシュワーツ氏自身の想定を大きく上回るものだったという。
一連の発言は、XRPの強気派から反発も招いた。XRPコミュニティのある参加者は、シュワーツ氏が過去に0.10ドル前後で保有するXRPの一部を売却した点を挙げ、Rippleの中核人物が高値更新の可能性を信じていないのであれば、プロジェクト自体の将来性にも疑問が残ると批判した。
これに対しシュワーツ氏は、市場はこれまでも個人の確信を何度も覆してきたとして、断定的な価格予測を戒めた。
さらに同氏は、XRPが100ドルに到達するには、期待先行のストーリーだけでは不十分だと指摘した。市場構造や需要を根本から変えるような実質的な変化が必要だとし、暗号資産市場は長期的には比較的合理的に動くとの見方を示した。その上で、大幅な価格上昇は予測可能な論理だけでなく、外部ショックや構造変化によってもたらされることが多いと付け加えた。
XRPの100ドル見通しは、一部の専門家や業界関係者の間で継続的に取り沙汰されている。今回の発言は、強気な期待と実際の市場行動の間にある隔たりを改めて浮き彫りにした形だ。