SpaceXなどプライベート市場への投資熱が高まっている。画像はイメージ(画像=ChatGPTで生成)

未上場の有力テック企業への投資機会を提供するケビン・モス氏の非上場株ファンドで、SpaceXの組み入れ比率が13.68%に達した。IPO観測を背景に資金流入はこの1年で201%増え、プライベート市場への個人投資家の関心が強まっている。

Bloombergを引用したCryptopolitanの1日付報道によると、同ファンドの運用資産は約11億ドル。2025年12月時点で約1億5100万ドルをSpaceXに投じており、最大保有銘柄となっている。比率はファンド全体の13.68%で、キャシー・ウッド氏率いるArk Investの航空宇宙関連投資の比率を上回る水準だという。

同ファンドは、個人投資家が上場前の主要テック企業に投資できる機会の提供を掲げる。SpaceXの上場可能性が市場で意識される中、ファンドへの資金流入は1年で201%増加した。

非上場企業への投資には、評価額の不確実性や長期の流動性制約といったリスクがある。それでも、上場前の有望企業に投資したいという需要が資金流入を後押ししたとみられる。

モス氏はBloombergのインタビューで、2019年に初めてSpaceXへ1000万ドルを投資し、その投資価値はその後約15倍になったと明らかにした。投資判断に先立ち、カリフォルニア州のSpaceX本社を訪問して生産施設を視察し、経営陣とも面談するなど、入念なデューデリジェンスを実施したと説明している。

市場では、SpaceXが年内にも上場に踏み切る可能性があるとの見方が出ている。企業価値が最大1兆5000億ドルに達するとの予測もあり、実現すれば史上最大規模のIPOになる可能性がある。

Bloombergのデータによると、同ファンドのリターンは過去1年と3年でRussell 2000指数を下回った。一方、5年累計では同指数とおおむね同水準だった。

モス氏は、他のファンドが特別目的会社(SPV)などを通じて間接的にSpaceXへ投資しているのに対し、自身は株主名簿に直接記載される形で持ち分を保有していると強調した。ただ、SpaceXは新規株主の審査が厳しいことで知られる。

Cryptopolitanによると、SpaceXはTeslaや、モス氏のポートフォリオに含まれる人工知能企業xAIとの合併の可能性を検討したこともあるという。

同ファンドは「インターバル・ファンド」の仕組みを採用し、四半期ごとに限られた期間にのみ換金に応じる。市場変動が大きい局面で資産の強制売却を避けるための設計で、最低投資額は2500ドルとしている。

その一方で、投資家がSpaceXの正確な評価額や個別銘柄の寄与度、将来のIPOがファンド価値に及ぼす影響などの詳細を把握しにくい点は課題として残る。

モス氏を含む4人の運用チームは、毎週およそ80件の投資案件を検討している。投資先の選定では、最低年商5000万ドル以上、年間成長率30%以上という基準を設けているという。

モス氏は、年内にKraken、Discord、Motive Technologiesなど約10社のポートフォリオ企業が上場に動くと見込んでいる。

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