KTが全契約者を対象に違約金免除を決め、携帯市場の競争環境に影響を与えそうだ。写真=聯合ニュース

韓国の携帯通信大手3社の2025年業績は、相次いだ情報セキュリティ問題や補償費用の発生にもかかわらず、合算営業利益が4兆ウォン台を回復する見通しだ。補償費用や一時費用が重荷となる一方、主力の通信事業に加え、AIやクラウドなどの新規事業が収益を下支えするとみられる。

2日、FnGuide集計の市場予想によると、SK Telecom、KT、LG U+の2025年の合算売上高は60兆8818億ウォン、合算営業利益は4兆4137億ウォンとなる見込みだ。前年の売上高58兆9970億ウォン、営業利益3兆4960億ウォンをいずれも上回る。

合算営業利益は前年比26.3%増となり、2023年以降では2年ぶりに4兆ウォン台を回復する見通しだ。

会社別では業績の方向感に差が出ている。SK Telecomは大規模な補償費用の影響で減益が見込まれる一方、KTとLG U+は費用構造の改善や新規事業の拡大を背景に増益を確保する見通しだ。

◆SK Telecom、補償費用重く減益見通し AI事業に回復期待

SK Telecomの2025年売上高は17兆1574億ウォン、営業利益は1兆711億ウォンの見通し。前年比では売上高が4.37%減、営業利益が41.26%減となる。

前年に発生したSIM関連の情報流出問題に伴う大規模な補償費用に加え、希望退職に伴う一時費用も業績の重荷となった。

特に前年第3四半期は営業利益が90%超減少した。一方で、同四半期のAI事業売上高は前年同期比35.7%増と伸びており、今後の業績回復への期待をつないだ。

同社は今年上期中に、一般顧客向けAIエージェント「A.」の有料サブスクリプションモデルを投入する予定だ。加入者数が1000万人を超えるサービスだけに、有料化が定着すれば収益への寄与が見込まれる。

通信の主力事業でも持ち直しの兆しが出ている。競合のKTが無断少額決済事故を受けて違約金免除を決めたことが追い風となった。

違約金免除期間中にKTを離れた加入者31万2902人のうち、SK Telecomに移ったのは64.4%に当たる20万1562人だった。番号移動がSK Telecomに流れるなか、3月にSamsung Electronicsのフラッグシップ機「Galaxy S26」の発売効果も加われば、40%のシェア拡大を後押しするとの見方が出ている。

一方、SK Telecomはこのほど、個人情報保護委員会による課徴金賦課処分を不服として、ソウル行政法院に取り消し訴訟を提起した。同委員会は個人情報流出の責任を問い、1348億ウォンの課徴金を科している。

処分が確定した場合、通期営業利益を1割超押し下げる可能性があり、中長期の収益動向を左右する要因として注目される。

◆KT、費用構造改善で大幅増益へ AI・クラウドも成長

KTの2025年売上高は28兆2727億ウォン、営業利益は2兆4505億ウォンの見通し。前年比では売上高が6.97%増、営業利益が202.73%増となり、3社の中で最も大きな改善幅が見込まれている。

増益要因としては、費用構造の改善が大きい。2024年に実施した大規模な希望退職を受けて人件費負担が軽減され、マーケティング費用の効率化も収益性の改善につながった。

とりわけ前年第2四半期には、売上高7兆4274億ウォン、営業利益1兆148億ウォンと四半期ベースで過去最高を更新しており、通期業績の押し上げ要因となった。

AI・クラウド事業も安定成長を続けている。新たな成長エンジンとしての基盤構築に成功したとの評価も出ている。業界関係者は「前年は3社の中でKTのクラウド事業の成長が最も目立った。今年もこの流れが続く可能性が高い」と話した。

KTはAICT戦略を掲げ、AIコンタクトセンター、データセンター、クラウドを中心に売上拡大を急いでいる。

一方で、前年下期に発生した無断少額決済事故への対応費用は重荷となる。KTは全契約者を対象とした違約金免除を含む約4500億ウォン規模の顧客補償策を打ち出しており、その費用負担は2025年業績に本格的に反映される見通しだ。

◆LG U+、影響は限定的 B2BとAXソリューションで収益多角化

LG U+の2025年売上高は15兆4517億ウォン、営業利益は8921億ウォンの見通し。前年比では売上高が5.65%増、営業利益が3.46%増となる。

SK TelecomとKTがそれぞれSIM関連の情報流出問題、無断少額決済事故に見舞われたのに対し、LG U+の通期業績への影響は比較的限定的だった。主要サーバへの侵害疑惑は浮上したものの、明確な被害確認や大規模な顧客補償には発展しなかった。

事業面ではAIとB2Bが収益を支えた。法人向け通信を軸に、スマートファクトリー、IDC、専用線などのB2B事業を拡大し、安定した売上基盤を維持した。

さらに、AIコンタクトセンターやAIエージェントなどのAXソリューションを通じ、収益源の多角化を進めている。

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