写真=Reve AI。AI覇権を巡るMeta、Microsoft、Teslaの2025年10〜12月期決算が出そろった

Meta、Microsoft、Teslaの2025年10〜12月期決算が出そろい、AI投資に対する市場の評価の差が鮮明になった。中でもMetaは、AI投資が広告事業の収益拡大に結び付いていることを示し、投資家の評価を集めた。

Metaの10〜12月期売上高は598億9000万ドルで、前年同期比24%増だった。市場予想の585億9000万ドルを上回り、1株当たり利益(EPS)も8.88ドルと、予想の8.23ドルを超えた。

AI投資は広告レコメンドやターゲティング精度の向上につながり、広告売上の伸びを後押しした。AIが単なるコストではなく、収益拡大に直接貢献する段階に入ったことを示した格好だ。

Metaはあわせて、2026年の設備投資(CapEx)見通しを1150億〜1350億ドルとした。市場想定を上回る水準だったが、広告事業の強さが投資負担を吸収するとの見方から、時間外取引で株価は9%上昇した。AI投資を利益成長につなげられる企業に、市場が高い評価を与えている構図が浮かぶ。

一方、Microsoftは好決算ながら株価の反応は鈍かった。10〜12月期売上高は813億ドルで、前年同期比17%増となったが、クラウドとAIインフラへの積極投資が重荷として意識された。

特に市場が警戒したのは投資コストの膨張だ。設備投資は前年同期比66%増となり、AI関連投資が短期的には収益性を圧迫するとの見方が強まった。市場の関心は「AIのけん引役」という位置付けそのものではなく、大規模データセンターやGPUへの投資をいつ回収できるかに移っている。時間外取引で株価は5%下落し、ビッグテック全体にAI投資の収益性を見極めようとする圧力が強まっていることを示した。

Teslaは、低めだった市場予想を小幅に上回り、相対的に堅調な評価を得た。10〜12月期売上高は249億ドルと、市場予想の247億9000万ドルを上回った。調整後EPSも0.5ドルと、アナリスト予想の0.45ドルを超えた。

通期売上高は創業以来初のマイナス成長となる前年比3%減だったが、10〜12月期は市場予想を上回り、利益率悪化への懸念を和らげた。時間外取引で株価は3%上昇した。

イーロン・マスクCEOは今回、自身のAIスタートアップxAIに約20億ドルを投じる方針を明らかにした。電気自動車(EV)販売の鈍化を、ロボタクシーやヒューマノイドロボット「Optimus」などAIを軸とする新規事業で補う戦略を改めて示した形だ。市場は足元の業績不振よりも、事業構造転換の方向性を評価した。

今回の3社の決算は、AIを巡る市場の視線が期待先行の局面から、収益性を見極める局面へ移っていることを改めて浮き彫りにした。既存事業にAIを組み込み、短期間で収益効果を示せる企業が評価される一方、巨額のインフラ投資を先行させる企業には、より厳しく投資回収の道筋が問われている。今後のビッグテックの評価は、AI投資をどこまで確実に業績へ結び付けられるかが左右しそうだ。

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