写真=Shutterstock

金融当局が、オンラインの融資比較・仲介プラットフォームに対する手数料率の上限規制を検討していることが分かった。貯蓄銀行など第2金融圏の貸出金利負担を軽減する狙いだが、業界では、融資プラットフォームを軸に形成されてきたフィンテックのエコシステムが萎縮しかねないとの懸念が広がっている。

金融業界によると、金融委員会は施行令を改正し、オンライン融資仲介プラットフォームにも仲介手数料率の制限を適用する案を検討している。

現行制度では、オフラインの融資仲介業者が受け取る手数料率には一定の制限がある。一方、フィンテック各社は金融消費者保護法上、オンライン融資募集法人に分類されており、これまでは手数料上限規制の対象外だった。今回の施行令改正では、オンラインプラットフォームにも同様の規制枠組みを適用する方向で議論が進んでいるという。

当局がこうした規制を検討する背景には、貯蓄銀行を中心とする第2金融圏の貸出金利負担の問題がある。市中銀行に比べて貯蓄銀行のプラットフォーム仲介手数料が高く、その分が中・低信用層向け融資の金利に反映されているとの認識だ。

現在、プラットフォームに参加する市中銀行の手数料率は融資額の0.2〜0.3%水準にとどまる一方、貯蓄銀行は1%台後半を負担しているとされる。

焦点の一つは、このプラットフォーム手数料が貸出金利にどこまで転嫁されているかだ。貯蓄銀行業界は、高い手数料負担が金利上昇要因になり得るため、手数料を引き下げれば貸出金利の低下につながると主張している。

これに対しフィンテック業界では、仲介手数料の引き下げが、最終的に借り手の金利負担軽減ではなく、貯蓄銀行の収益補完に回る可能性があるとの見方が出ている。

業界内では、プラットフォーム手数料を単純なコストとしてみなす見方にも反発がある。フィンテック各社は、融資プラットフォームが貯蓄銀行にとって実質的な集客チャネルの役割を担ってきたと強調する。過去にテレビ、ポータルサイト、屋外広告に投じていた費用をプラットフォーム活用によって大きく削減できており、手数料もオフラインの融資募集人が受け取る法定手数料の半分程度にすぎないという。

また、市中銀行の手数料率が低いのは、自社チャネルの競争力が高く、プラットフォームへの依存度が低いためだと説明している。

とりわけ中小フィンテックにとっては、今回の規制が経営の存続に直結しかねないとの危機感が強い。

Naver Pay、Kakao Pay、Tossに代表される大手プラットフォームは、決済や送金、広告など複数の収益源を持つ。一方、融資仲介が事実上唯一の事業モデルとなっている中小フィンテックでは、手数料引き下げによって事業継続そのものが難しくなるおそれがある。固定費負担を考慮すると、大幅な営業赤字が避けられないとの見方もある。

金融当局による手数料規制が、貸出金利の引き下げという政策目標の達成につながるのか、それともフィンテック産業全体の競争力を弱める結果を招くのか。議論は当面続きそうだ。

フィンテック業界関係者は「大手プラットフォームには影響を吸収する余力があるが、融資特化型のフィンテックにとっては生き残りがかかっている」とした上で、「業界全体で共倒れになりかねない話であり、手数料引き下げは受け入れがたい」と語った。

これに対し貯蓄銀行関係者は「貯蓄銀行の顧客だからといって、より大きなリスクを負うわけではないのに、銀行より何倍も高い手数料を取るのは行き過ぎだ」と指摘。「もう少し合理的な水準まで下げてほしいということだ。融資実行後に延滞が発生しても仲介業者が責任を負うわけではなく、責任がないのに大きな差を設けるのは過度だ」と述べた。

キーワード

#金融委員会 #融資比較・仲介プラットフォーム #仲介手数料 #貯蓄銀行 #第2金融圏 #フィンテック #手数料上限規制
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.