写真=Canon EOS C50(左)、EOS R6 Mark III/Canon Korea

インフレの影響でカメラを楽しむ消費者の負担が増した1年となったが、2025年のカメラ市場では注目すべき変化も多かった。従来「標準」とされてきた機種の水準が一段と引き上げられたほか、既存の枠に収まらない個性的なモデルも相次ぎ、選択肢は広がった。

ITmediaが30日付で報じたところによると、最大の変化は主要ブランドの標準モデルが一斉に刷新された点にある。これらの機種はもはや入門・中級機の位置付けにとどまらず、高性能化が進んだことで、各社の実質的な中核モデルになりつつある。この流れは今後数年、標準機の新たな基準になる可能性が高い。

一方で、従来のラインアップの序列には収まらない個性的なカメラも目立った。高性能化競争が続くなか、好みや用途に応じた差別化の動きが本格化してきた格好だ。

現在のミラーレス市場の中心は、35mmフルフレームセンサーを搭載したモデルだ。これを軸に、小型システムや比較的手ごろな価格を求めるユーザーにとっては、APS-CやMicro Four Thirdsが有力な選択肢となっている。画質面でもAPS-Cは十分な水準に達しているが、市場全体はなおフルフレームが牽引している。

フルフレームミラーレス市場の中核ブランドはSony、Canon、Nikonの3社だ。各社はそれぞれSony「a7」、Canon「EOS R6」、Nikon「Z6」を標準モデルとして展開してきた。これらのシリーズは長年にわたり、各社の技術の方向性や市場トレンドを映す指標の役割を果たしてきた。

最初に動いたのはNikonだった。2024年7月に「Z6 III」を発売し、標準モデル刷新の先陣を切った。続いて2025年秋にCanonが「EOS R6 Mark III」を、同年12月にSonyが「a7 V」を投入し、主要3ブランドの標準ラインアップが出そろった。世代の古さが目立っていた「a7 IV」を置き換える「a7 V」の投入は、Sonyにとってとりわけ意味が大きい。

新たな標準モデルには共通点もある。電子シャッターを前提にしたプリ連写への対応で高速連写性能が向上し、ディープラーニングを活用した被写体検出AFも標準機能として定着した。これまで上位機種に限られていた機能が、標準機にも広がってきたかたちだ。

2025年は、カメラ市場における「標準」の定義が書き換わった年だった。価格上昇が続くなかでも技術進化は止まらず、消費者は従来よりはるかに高い水準の基本性能を手にできるようになった。

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