ビットコイン(BTC)が8万ドル台で方向感を欠く中、市場では大口保有者と個人投資家の売買行動の差が鮮明になっている。1000~1万BTCを保有するクジラが調整局面でも買い増しを続ける一方、個人投資家は売り越し傾向を強めている。
Cryptopolitanが29日(現地時間)に伝えたところによると、オンチェーン分析プラットフォームのGlassnodeは、1000~1万BTCを保有するアドレスがここ数週間、集中的にビットコインを買い増していると指摘した。これらの保有層の累積スコアは1に近く、強い買いシグナルを示している。一方、1000BTC未満の投資家は純売りの流れにあるという。
超大口保有者の動きはやや異なる。1万BTC超を保有するクジラは11月末まで積極的に買いを進めていたが、足元では買いのペースを落としている。ただ、明確な売りシグナルは確認されておらず、今年半ばにビットコインが10万ドルを上回った局面で大規模な売りが出た流れとは対照的だ。
機関投資家や上場企業による買いも続いている。ビットコイン保有企業として世界最大級の米ソフトウェア企業Strategy(旧MicroStrategy)は、新株発行を通じて1229BTCを追加取得した。平均取得単価は8万8568ドルで、保有量は計67万2497BTC、保有総額は約589億1000万ドルに達する。米上場企業Hyperscale Dataも、最近になってビットコイン保有を拡大したと伝えられている。
一方で、投資家心理はなお冷え込んでいる。Coinglassが集計する暗号資産の恐怖・強欲指数は25と、「恐怖」水準にある。直近1カ月は「恐怖」と「極度の恐怖」の間を行き来しており、個人投資家の売り圧力が相場の重荷になっているとの見方が出ている。
価格動向も不安定だ。CoinMarketCapによると、ビットコインは足元で8万7738ドル前後で推移している。11月末以降は8万5000~9万5000ドルのレンジ内での値動きが続き、直近24時間では0.5%安、週間では2.19%下落した。10月6日に付けた過去最高値12万6198ドルからは30.53%低い水準にある。
市場では、短期的な反発余地はあるものの、先行きはなお不透明との見方が多い。11月末のCryptopolitanの報道では、多くのアナリストやトレーダーが、ビットコインが8万ドルを割り込んだ場合に追加の売り圧力が強まる可能性を警戒しているとされた。
SosoValueのデータによると、12月26日時点で米国のビットコイン現物上場投資信託(ETF)からは2億7588万ドルが流出し、6営業日連続の純流出を記録した。累計流出額は10億ドルを超えている。
もっとも、中長期の見通しには強気な声もある。Bitwiseの最高投資責任者(CIO)マット・ホーガン氏やGalaxyのリサーチチームなどは、ビットコインの中長期的な上昇余地を前向きに評価している。Strategyのマイケル・セイラー会長は、今後21年以内に2100万ドルに到達し得るとの強気見通しを示している。