写真=Shutterstock/銀行各社は在留外国人の取り込みに向け、アプリを軸にサービス拡充を進めている

銀行各社が在留外国人向けサービスの拡充を急いでいる。留学生や就労者、長期滞在者の増加を受け、金融需要が拡大しているためだ。各行は専用アプリや店頭支援の強化を通じ、金融機能と生活支援を組み合わせたサービスの整備を進めている。

金融業界によると、Shinhan Bankは今月中に、外国人専用の信用ローン商品「SOL Global Loan」を外国人向けアプリ「SOL Global」に搭載する計画だ。

Shinhan Bankは非対面での使い勝手を高めるため、「SOL Global」を全面刷新した。対応言語やUI、セキュリティ体制を強化し、サービス拡大を進めている。

「SOL Global」は韓国語を含む16言語に対応し、口座開設、両替、融資などの主要な金融サービスをモバイルで提供する。会員登録手続きを簡素化したほか、インターフェースを直感的な設計に見直し、追加認証の導入でセキュリティも高めた。

また、外国人留学生向けプラットフォームとの連携を通じて、非対面の行政支援機能も強化している。入国初期に必要となる行政手続きの負担軽減につなげる狙いだ。

Hana Bankは在留外国人向け施策を積極的に進めている。既存の「Hana EZ」アプリを金融と生活を一体化したプラットフォームへ再編し、入国前から利用できるよう機能を拡張した。

同アプリは交通や宿泊の予約、デリバリー、観光情報、求人・求職連携など生活全般をカバーし、16言語をサポートする。モバイル整理券の発行や来店予約機能も追加し、日曜営業店を利用しやすくした点も特徴だ。

Woori Bankは専用アプリ「Woori WON Global」を軸に、在留外国人の利便性向上を図っている。外国人向け複合文化空間「Woori Global Lounge」も開設し、金融相談に加えて就職・ビザのコンサルティング、金融教育、文化体験プログラムを提供している。金融と生活をつなぐ総合支援モデルの構築を進めている。

KB Kookmin Bankは対面チャネルの強化に注力している。在留外国人の比率が高い地域を中心に相談人員を拡充し、言語支援や書類案内の体制を補強した。金融知識が十分でない利用者でも、窓口でワンストップ対応を受けられるようにしている。対面での金融サービスを求める層に適しているとの見方もある。

NH NongHyup BankはAIの活用を進めている。先月27日から「Olwon Bank」の「Global Banking」に生成AI相談機能を導入し、外国人利用者が金融相談を受けられるようにした。

外国人特化店舗では「NH Global With Desk」を試験運用している。38言語をリアルタイムで通訳・翻訳し、言語の壁の低減に力を入れている。

銀行業界では、金融と非金融を組み合わせた総合プラットフォーム戦略が、在留外国人顧客のロイヤルティーを高めるうえで中核的な競争力になるとの見方が出ている。

実際、在留外国人市場は急速に拡大している。法務部(韓国)の集計によると、今年10月末時点での入国外国人は1458万人となり、前年同期比で15%超増えた。国内の在留外国人は283万人と、過去最多を記録した。

外国人労働者による送金需要や、留学生の資金管理ニーズも着実に増えている。

こうした中、銀行各社は従来の支店中心の相談体制から、デジタルを基盤とした生活支援サービスへと領域を広げている。在留外国人は金融に限らず生活全般でデジタル依存度が高く、どの銀行が先に利用基盤を押さえるかが中長期の競争力を左右するとの見方もある。

金融業界関係者は「在留外国人向けサービスでは、単に口座開設に対応するだけでなく、生活全般の利便性をどこまで高められるかが重要だ」と指摘する。

そのうえで、「金融アクセスの改善と生活支援サービスを組み合わせる戦略によって、外国人顧客基盤の獲得競争は一段と激しくなる」とし、「長期滞在者の増加を踏まえると、関連市場の拡大は今後も続く」との見方を示した。

キーワード

#在留外国人 #モバイルバンキング #多言語対応 #生活支援 #生成AI #銀行アプリ
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.