2日の米国株式市場は反発した。暗号資産市場でビットコインが持ち直したことを受けて投資家心理が改善し、ダウ工業株30種平均、S&P500種株価指数、ナスダック総合指数の主要3指数がそろって上昇して取引を終えた。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)では、ダウ平均が前日比185.13ドル(0.39%)高の4万7474.46ドルで終了した。S&P500は16.74ポイント(0.25%)高の6829.37だった。ナスダック総合は137.75ポイント(0.59%)高の2万3413.67だった。
この日は相場全体を大きく左右する新たな材料に乏しかったが、暗号資産市場では押し目買いが入り、ビットコインが反発。株式市場でもリスク選好が広がった。ビットコインは一時7%超上昇し、足元では約5%高となった。
株式市場では、人工知能(AI)と半導体関連が上昇を主導した。フィラデルフィア半導体株指数は1.84%上昇した。
時価総額1兆ドル超の大型ハイテク株では、Broadcomが1.19%上昇した一方、Teslaは小幅安だった。その他の主要銘柄はおおむね堅調に推移した。
Amazonは最新のAIチップ「Trainium 3」を公開した。Amazonが設計した特定用途向け半導体(ASIC)で、来年初めから同社データセンターに投入する予定だ。
もっとも、Trainium 3の公開後は主要AI関連銘柄の上げ幅が縮小する場面もあった。AIチップ競争の激化への警戒が意識されたとみられる。
個別ではIntelが8.66%高と急伸した。2027年からAppleの下位モデル向け「Mシリーズ」半導体を生産できるとの見通しが材料視された。
一方、トランプ氏がハセット氏を次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補として挙げたが、市場の反応は限られた。ハセット氏が有力視されていることは、すでに相場に織り込まれていたためだ。
市場では、ハセット氏が利下げを主導する可能性があるとの見方がある半面、トランプ氏への過度な忠誠心がFRBの独立性に対する懸念を招くとの指摘も出ている。中長期的には米国経済への信認を揺るがす要因になりかねないとの見方だ。
キョボ証券のペク・ユンミン研究員は「次期FRB議長候補として、ハト派寄りのケビン・ハセット氏の可能性が高まったことで、短期ゾーンを中心に金利が低下した」と指摘した。その上で「米金融政策の緩和期待を背景に、これまでの金利上昇の巻き戻しが続く可能性はある。ただ、全般的に材料不足のなかで投資家心理は改善しにくく、金利低下の幅は限定的になりそうだ」との見方を示した。