韓国の科学技術情報通信部と中小ベンチャー企業部は3月2日(現地時間)、シンガポールのシャングリ・ラ ホテルで「韓国・シンガポールAIコネクトサミット」を開催した。両国はAI分野の協力強化に乗り出し、最大3億ドル規模の域外グローバルファンド設立や国際共同研究の新設を進める。
中小ベンチャー企業部は、政府として初めて海外拠点で設けるグローバル・マザーファンドを2026年下期にシンガポールで組成し、2030年までに最大3億ドル(約450億円)規模へ段階的に拡大する計画だ。投資対象はAIとディープテック分野の韓国・シンガポールの有望スタートアップで、グローバル投資家と韓国・アジアのスタートアップを結ぶハブとしての役割を担う。
科学技術情報通信部は、2027年から5年間で総額500億ウォン(約55億円)を投じるAI・デジタル分野の国際共同研究事業を新設し、シンガポールとの連携を優先的に検討する。今年は、韓国側の情報通信企画評価院(IITP)とシンガポール側のAI Singapore(AISG)が共同で研究課題の企画に着手する予定だ。
両国はあわせて、官民横断の戦略的協力枠組み「韓国・シンガポールAIアライアンス」の構築も推進する。AIスタートアップの共同育成、次世代AIの共同研究、人材・企業交流を主な柱とする。
この日のイベントでは、両国の企業・機関の間でAI分野に関するMOU(覚書)7件も締結した。具体的には、KAIST AI大学院とシンガポール国立大学(NUS)SoCによるAI研究協力、Autonomous A2ZとNCS・SMRT・Tong Tarによる自動運転協力、LablupとPTCsysによるAI HPCインフラ協力、LablupとKnovelによるAI研究・教育協力、情報通信産業振興院(NIPA)とシンガポールのHome Team Science and Technology Agency(HTX)による公共安全分野での協力などが含まれる。
ペ・ギョンフン副首相兼科学技術情報通信部長官は「シンガポールは世界トップクラスの研究環境と投資エコシステムを備えており、AI分野で最適な協力パートナーの一つだ」と述べた。そのうえで「両国のAI人材、企業、技術面での強みを土台に協力を本格化し、相乗効果の創出につながるよう積極的に支援する」と強調した。
ハン・ソンスク中小ベンチャー企業部長官は「シンガポールは、韓国のベンチャー企業やスタートアップがグローバル市場へ飛躍するうえで最適な玄関口だ」と述べた。「ベンチャー投資プラットフォームを構築し、韓国のベンチャー企業とスタートアップ、投資家が円滑にグローバル展開できるよう後押しする」と語った。