写真=Ryne Saxe氏のLinkedIn

暗号資産の資金調達プラットフォームEcoのRyne Saxe CEOは、ステーブルコイン市場で2026年に注目すべきテーマとして、「価値配分」「相互運用性」「プログラマビリティ」の3点を挙げた。市場の成長基調は変わらず、断片化の解消と基盤整備が次の競争領域になるとの見方を示している。

Ryne Saxe氏は最近、X(旧Twitter)への投稿で、これら3つを「2026年のステーブルコイン・トレンド」として提示した。

このうち価値配分では、主要ステーブルコインの発行体、発行基盤、ブロックチェーンネットワークのどこに収益が帰属するのかが焦点になると指摘した。

論点としては、主要資産の発行体と発行プラットフォーム、ネットワークの間で価値がどこに蓄積されるのか、担保利回りや取引手数料が低マージンに圧縮された場合に分配可能な価値がどの程度残るのかを挙げた。さらに、Circleの上場後にCoinbaseとの収益分配が重荷になり得るか、ArcとTempoにどの程度の潜在力があるか、Coinbaseが決済分野でBaseをより積極的に活用するかも注目点に挙げた。

相互運用性については、現在のステーブルコインのエコシステムは依然として断片化していると分析した。チェーンと資産の数は急増している一方で、それらを接続する技術は追いついていないという。

複数のアプリを使うと、ウォレット内には「使える場所がそれぞれ異なる」ステーブルコインが増えていく。Ryne Saxe氏は、こうした状況を複数の商品券を持ち歩くようなものだと表現した。

その上で、どの資産を保有していても必要な場所ですぐ使えるようにする「ステーブルコイン抽象化」の技術が必要だと説明した。最も優れた相互運用性ソリューションは、事実上「ステーブルコインのVisa」となり、資産やプロトコルをまたぐ取引を大幅に簡素化するとの見方を示した。

プログラマビリティについては、相互運用性と密接に関わる一方で、同じ概念ではないと整理した。

同氏は、暗号資産は長らく「プログラム可能な通貨」として語られてきたが、ステーブルコインこそがその概念を最も端的に示す存在だと位置付けた。一方で、DeFiを通じたプログラム可能な金融や市場は存在しても、真の意味でのプログラム可能な通貨はまだ実現していないとした。

AIエージェントによる取引やリアルタイムの市場環境に応じた自動執行、ユーザーデータ保護を同時に成立させるには、貨幣そのものが自律的に判断し、動ける必要があるとも指摘した。2026年には、この分野に最も多くの技術投資が向かう可能性が高いとしている。

また、ステーブルコインの市場規模や取引量は一時的に増減する可能性があるものの、成長トレンド自体が崩れる可能性は低いとも強調した。

足元の統計は印象的だが、普及はなお初期段階にあるとみる。エージェントベースの取引、機関投資家マネーの移動、より高速かつ大規模な取引を支えるインフラは、まだ十分とは言えないためだ。同氏は、このギャップを先に埋めたプレーヤーが次のステーブルコイン時代の主導権を握ると見通した。

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