写真=MWC 2026公式サイト

韓国の科学技術情報通信部は3月2日、スペイン・バルセロナで開幕した「Mobile World Congress(MWC)2026」で、韓国電子通信研究院(ETRI)と延世大学が開発した低消費電力AIネットワーク技術を披露した。

MWC 2026には、韓国の企業・団体・研究機関199社が参加。6G、AI、衛星通信分野の研究開発成果を展示した。

ETRIは、基地局設備の消費電力を20%以上削減できる低消費電力基地局ソフトウェア技術を公開した。基地局は移動通信網全体の電力消費の約70%を占めるとされる。今回の技術は、AIアルゴリズムがリアルタイムのトラフィックを予測し、無線資源を制御することで電力の無駄を抑える仕組みだ。

同技術は、5G-Advanced(5G-A)標準を適用し、特定ベンダーの装置に依存しないソフトウェアベースで設計した。国内外で34件の特許を取得し、5件の国際標準にも反映されたほか、韓国国内の中小企業2社に技術移転した。

科学技術情報通信部は、この技術により年間1兆ウォン(約1100億円)規模の通信網運用に伴う電力コストを、約1000億ウォン(約110億円)削減できると見込んでいる。ETRIは今後、国産NPU(AI半導体)を活用し、省エネ効果を30%まで高める方針だ。

延世大学は、Singapore University of Technology and Design(SUTD)と米Viaviと共同で、LLMを活用したアンテナ制御技術を開発した。AIがネットワークの状態をリアルタイムで把握・予測し、アンテナの送信オン・オフやビーム方向を自律的に決定する方式という。

実験では、LLMベースのモデルが従来の強化学習ベースのAIモデルに比べ、信号周期が不規則な環境でデータスループットを95.7%向上させ、性能安定性も29%から90%へ高めた。ネットワーク異常時の環境でも、データスループットは3%、性能安定性は12.4%改善した。延世大学の研究成果は、NVIDIAやSoftBankなどが主導するAI-RAN Allianceのブースで展示された。

会場を訪れたチェ・ウヒョク科学技術情報通信部情報保護ネットワーク政策室長は、「政府と産学研の緊密な協力によって、産業をリードする基盤技術を確保した」と述べた。その上で、「6G・AIネットワーク産業を先取りするため、技術開発から市場進出まで積極的に支援していく」と語った。

キーワード

#MWC 2026 #6G #5G-Advanced #AI #韓国電子通信研究院 #延世大学 #NPU #LLM #AI-RAN Alliance
Copyright © DigitalToday. All rights reserved. Unauthorized reproduction and redistribution are prohibited.