OpenAIのサム・アルトマンCEO(写真:Shutterstock)

OpenAIが米国防総省との契約内容を公表し、AIの安全対策を前面に打ち出した。契約では、大規模監視や自律兵器、社会信用システムへの利用を禁じた。一方で、この枠組みには国内監視につながる余地が残るとの批判も出ている。TechCrunchが3月1日(現地時間)に報じた。

サム・アルトマンCEOは、この契約には拙速に進んだ面があることを認めたうえで、「外部からは好ましく映らないかもしれない」と述べた。

その一方で同氏は、「AIが大規模監視や自律兵器、高リスクな自動化システムに使われないよう、多層的な保護策を整えた」と説明した。具体策として、クラウド経由での提供、社内担当者による関与、契約上の強力な保護条項を挙げ、安全性を確保したと強調した。

OpenAIは今回の契約で、AIモデルを大規模監視、自律兵器システム、社会信用システムに使用しないことを明記した。他のAI企業が安全対策を緩和、あるいは撤廃する動きを見せるなか、そうした流れと一線を画す対応だとしている。

これに対し、Techdirtのマイク・マスニック氏は、今回の契約には依然として国内監視に使われる余地があると指摘した。契約で大統領令12333の順守を明記しており、これは米国家安全保障局(NSA)が海外で取得した情報を通じて国内情報の収集につながる枠組みだと主張している。

こうした批判に対し、OpenAIで国家安全保障分野の協力を統括するカトリナ・マリガン氏は、「契約条項そのものより、どのようなアーキテクチャで提供するかが重要だ」と反論した。そのうえで、提供形態はクラウドAPIに限定し、AIが武器システムに直接組み込まれないようにしたと説明した。

アルトマンCEOはさらに、「拙速に進んだ契約ではあったが、政府とAI業界の緊張を和らげるための措置だった」と述べた。そのうえで、「これが政府とAI業界の緊張緩和のきっかけになれば、当社は業界全体のために難しい役回りを引き受けた企業として受け止められるだろう」と語った。

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