写真=第2回実体経済点検会議の模様(産業通商資源部提供)

政府は3月1日、米国とイスラエルによるイラン空爆を受けて緊迫する中東情勢への対応として、実体経済への影響を点検する会議を開いた。産業通商資源部は同日、ソウル市鍾路区の韓国貿易保険公社で、ムン・シンハク次官主宰の「第2回実体経済点検会議」を開催したと発表した。

会議には、外交部、気候エネルギー環境部、海洋水産部、金融委員会などの関係省庁のほか、韓国石油公社、韓国ガス公社、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)、エネルギー経済研究院、主要経済団体が参加した。前日夜にキム・ジョングァン産業通商資源部長官が主宰した緊急点検に続くフォローアップ会議と位置付けた。米国、中国、日本、EUなど主要国の商務官もオンラインで加わり、現地動向と潜在リスクを共有した。

政府は、米国とイスラエルの空爆でイラン最高指導者アヤトラ・セイエド・アリ・ハメネイが死亡したことで、中東の地政学的緊張が一段と高まったとみている。世界の海上石油輸送量の20%を占めるホルムズ海峡の封鎖の可能性も視野に、非常対応体制を点検しているとした。

エネルギー需給については、備蓄油を数カ月分確保しているほか、ガス在庫も備蓄義務量を上回る水準にあると説明した。当面の需給対応力は十分だとしている。

一方で、事態が長期化し、民間の原油在庫が一定水準を下回った場合には、産業通商資源部が独自の状況判断を経て、麗水や巨済など全国9カ所の備蓄基地にある備蓄油を国内市場に供給する計画だ。韓国石油公社も、海外生産分の導入や共同備蓄分の優先購入権の行使、備蓄油放出体制の点検など、非常マニュアルに基づく緊急点検に入った。

貿易面では、中東地域向け輸出の比率は昨年時点で全体の3%にとどまり、影響は現時点で限定的とみている。2023年の紅海情勢以降、主要コンテナ船社はすでに喜望峰経由の迂回ルートに切り替えており、海上物流への直接的な影響は大きくないとの認識を示した。

ただ、情勢が長引けば、原油価格や物流費の上昇が輸出に波及する可能性がある。このため政府は、輸出企業向けの流動性支援に加え、輸出バウチャーを活用した物流費支援を進める方針を示した。物流の混乱が深刻化した場合には、臨時船舶の投入など追加対策も検討する。

供給網面では、中東依存度の高い臭素や合成繊維用エチレングリコールなど一部化学品について、国内生産の拡大と代替調達先の確保を進める。電力需給に現時点で直接的な影響はないとみているが、韓国電力と発電関連の公企業は、原油価格の急騰やLNG導入への支障に備え、モニタリングを強化することで一致した。

産業通商資源部は、事態発生当日にヤン・ギウク産業資源安保室長をトップとする「緊急対策班」を立ち上げた。原油価格の変動が国内のガソリン価格やガス料金など民生物価に過度に波及しないよう、引き続きモニタリングを続ける方針だ。

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