Hana Securitiesは27日、証券業界で初となる民間ベンチャー母ファンドを組成すると発表した。2026年1〜3月に2000億ウォン(約22億円)規模で立ち上げ、発行手形で調達した資金を戦略産業や革新企業への投資に充てる。
同社は、この母ファンドを発行手形事業の調達資金を生産的な金融分野に振り向ける中核施策と位置付ける。
Hana Securitiesは、発行手形の認可取得後、リスクマネー供給の拡大を主要な経営課題として進めてきた。事業初年度となる今年は約2兆ウォン(約2200億円)を調達し、このうち25%に当たる5000億ウォン(約55億円)をリスクマネーとして供給する目標を掲げている。
総合金融投資事業者のリスクマネー供給義務比率は、今年の10%から2027年に20%、2028年には25%へと段階的に引き上げられる。これに対し、Hana Securitiesは初年度から25%を供給する計画だ。
同社は、民間ベンチャー母ファンドをその実行戦略の柱とし、自己資本を活用して戦略産業や革新企業に継続的に資金を供給できる体制を整える方針だ。
狙いは、これまで政策資金が中心だった出資構造を補完し、純粋な民間資本が主導するベンチャー投資のエコシステムを活性化することにある。
母ファンドは2000億ウォン規模で組成し、国内ベンチャーキャピタル(VC)が運用する子ファンドに出資するファンド・オブ・ファンズ方式で運用する。
2026年1〜3月の組成後は、子ファンドへの出資を順次実行し、民間出資基盤の拡大を図る。成長段階ごとの投資エコシステム全体に資金が行き渡るようにする考えだ。
これに合わせて、母ファンド運用の専任組織を強化し、専門審査人材を拡充するなど、運用能力の高度化も進める。
投資対象は、政府が指定した「12大国家戦略技術」分野が中心。半導体・ディスプレイ、二次電池、次世代原発、水素、宇宙航空・海洋、先端バイオ、人工知能(AI)・次世代通信、サイバーセキュリティ、ロボット、未来モビリティ、量子技術、先端素材など、今後の成長を担う分野に重点投資する。
チェ・ヨンスHana SecuritiesグローバルPE事業本部長は、「発行手形事業で調達した資金を未来の成長産業や革新企業に投資することは、金融会社の重要な役割だ」と述べた。その上で、「民間主導によるリスクマネー供給の拡大を通じてベンチャーエコシステムの競争力を高め、国家戦略産業の競争力強化と地域の均衡ある発展に貢献したい」と語った。