【バルセロナ】LG Uplusは3月1日、スペイン・バルセロナで2日(現地時間)から4日間にわたり開かれる「MWC26」に独立ブースを出展し、「人中心AI(Humanizing Every Connection)」ビジョンを披露すると発表した。音声AIを中心に、セキュリティ、自律ネットワーク、ソブリンAIまで幅広い技術を紹介する。
展示ブースは、2025年に発表したAI戦略「4A(Assured、Adaptive、Accompanied、Altruistic Intelligence)」に沿って構成する。セキュリティソリューションを起点に、音声AIサービス、グループ会社や協力会社と描く将来技術、人中心AIがもたらす未来像へと順に体験できる内容とした。
展示の中核は音声AIだ。LG Uplusは、通信事業者としての強みである音声領域を軸に、AIサービスを高度化したとしている。
代表的な展示は、AIエージェント「ixi-O」の高度化モデル「ixi-O pro」だ。単純な応答型アシスタントにとどまらず、利用者に先回りして必要な行動を提案する能動型エージェントとして位置付ける。映像デモでは、多様な利用者が日常の手間を減らす活用シーンを紹介する。
ロボットと連携したフィジカルAIへの展開も示す。個別の指示がなくても会話の文脈を理解し、空間内を自律的に移動する将来像を提示する。
AIコンタクトセンター(AICC)も進化させた。OpenAIと協業した「エージェンティックAICC」は、会話だけで複雑な問い合わせに対応する。「セルフ・エボルビングAICC」は、相談時の文脈や感情をリアルタイムで分析し、学習を重ねる仕組みだ。
セキュリティ分野では、セキュリティブランド「ixi-Guardian 2.0」を前面に打ち出す。展示では、CryptoLabと協業した準同型暗号のほか、「U+SASE」「アルファキー」などの主要技術を紹介する。
準同型暗号は、データを暗号化したまま演算できる技術だ。保存、転送、利用の全過程で暗号化状態を維持できる。LG Uplusはこの技術を「ixi-O pro」やAICCなどに適用し、暗号化された個人情報にアクセスできない構造を通じてセキュリティを強化する方針だ。
ネットワーク分野でもAIの活用を進める。AIエージェントとデジタルツインを活用した「オートノマスNW」ソリューションにより、障害対応、品質最適化、設備管理の自動化を実現したとしている。
このほか、LG AI Research、FuriosaAIと協業し、ソブリンAI向けフルスタックソリューションも公開する。複雑なインフラ構築を必要とせず、電源とネットワークを接続するだけでAIを導入できるよう設計し、企業の導入負担を抑えたとしている。
展示の最後には、超パーソナライズド・メディアアートを用意した。Universal Everythingと協業した作品で、来場者の声や体験データをリアルタイムで分析し、それに合わせた自然風景を大型メディアウォールに映し出す。
チャン・ジュニョン常務(LG Uplusマーケティンググループ長)は「MWC26は、LG Uplusが目指す人中心AIが顧客の日常をどのように安全かつ便利に変えるのかを示す場になる」とコメント。「音声ベースの体験、セキュリティ、自律ネットワークの力を結び付け、AIカンパニーへの飛躍を目指す」と述べた。