キム・ミンソク国務首相は26日、ソウルの政府庁舎でAIを悪用した偽情報への対策を協議する関係閣僚会議を開き、6月3日の地方選挙を前にした政府横断の対応方針を議論した。
会議には、科学技術情報通信部、教育部、法務部、行政安全部、文化体育観光部、放送メディア通信委員会、検察庁、警察庁などが参加した。キム首相は「偽情報や中傷宣伝の横行は民主主義の根幹を揺るがす」と指摘。「表現の自由は最大限保障する一方、偽情報の作成・流通や選挙の公正性を損なう行為には、法と原則に基づいて厳正に対応する」と強調した。
会議では、関係省庁ごとの対応策も示された。放送メディア通信委員会は、政府横断の司令塔として、情報通信サービス透明性センターの設立などを通じてファクトチェック団体を支援し、虚偽・捏造情報の流通防止に取り組む。
法務部は、AIを悪用した偽情報による中傷宣伝、公務員の選挙介入、金品や供応の提供といった買収型の選挙違反を重点取り締まり対象に指定し、迅速かつ厳正に捜査する方針だ。検察庁は、科学捜査や国際司法共助の能力を総動員し、国内外を問わずAI技術を悪用して偽情報を流布した事案を徹底的に追跡・捜査するとした。
警察庁は今月3日から、全国の警察機関に選挙犯罪の専従捜査班を編成し、虚偽事実の流布を含む「5大選挙犯罪」を集中的に取り締まっている。行政安全部は、違法広告物に対する全国一斉点検を選挙の1カ月前をめどに集中的に進めるほか、今月5日からは市・道との合同監察班を運営し、公務員による選挙法違反に厳正に対処する計画だ。
科学技術情報通信部は、ディープフェイクについて、検知から遮断まで一連の技術開発を支援する。文化体育観光部は、メディア・リテラシー教育の対象を従来の小中高校生から、成人や高齢層を含む国民全体へ広げる。教育部は、学校におけるデジタルメディア・リテラシー教育の基本計画を今年下半期に策定し、教員向けの個別研修などを通じて教育基盤を強化する予定だ。
キム首相は「国民にも偽情報への警戒を高め、成熟した民主社会をともにつくってほしい」と呼びかけた。