GIATECは2月25日、二次電池の電極工程で使用する「VCMアクチュエーター」を国産化したと発表した。輸入品に比べ、納期を従来の12カ月から2カ月未満に短縮し、原価も約10%削減したとしている。
VCMアクチュエーターは、永久磁石とコイルを組み合わせ、ローレンツ力で直線駆動する部品だ。電極工程ではスラリーの吐出量をナノメートル単位で制御し、活物質のコーティング均一性を高める役割を担う。これにより、電池容量の向上や長寿命化、安全性向上に寄与するという。
同社によると、今回の製品には機械的摩擦のないダイレクトドライブ方式を採用した。従来の空圧・油圧方式で課題となっていた制御応答の遅れや保守面の負担も改善したとしている。
社内評価では、定格推力88Nの条件で、ストローク3mmに4.3ミリ秒以内で到達した。高い応答性能を確認したとしている。
電気自動車やエネルギー貯蔵装置(ESS)の需要拡大を背景に、二次電池コーティング装置向け精密アクチュエーターの需要も増えると見込まれる。GIATECは3月中に主要顧客の装置に同製品を搭載し、量産環境でのフィールドテストを完了する予定だ。
その後は、バルブ、コントローラー、電装システムを一体化した統合駆動ソリューションを投入する計画としている。
GIATECのイ・インヨン会長は、「VCMアクチュエーターは、知能型製造工程においてロボットの微細な動きを左右する“脳と筋肉”のような存在だ」とコメントした。
また、「2033年に5億ドル(約750億円)超へ拡大すると見込まれる世界市場で、これまで海外製品に依存してきた中核技術を自社で確立できたことを誇りに思う」と述べた。
さらに、「今回確立したナノメートル制御技術を基盤に、二次電池の電極工程に加え、セパレーターコーティング、半導体リソグラフィ、物流ロボットなどの高付加価値分野を先行開拓し、グローバルでの技術優位を築いていく」と語った。