暗号資産市場全体が軟調に推移する中、ミームコインのShiba Inu(SHIB)に再び大幅上昇を期待する見方が出ている。ただ、現在の時価総額や市場環境を踏まえると、2021年のような「少額投資で巨額の利益」を生んだ急騰をそのまま再現するのは難しいとの見方が優勢だ。
ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが24日(現地時間)に報じたところによると、SHIBは2020年から2021年にかけての強気相場で、初期投資家に突出したリターンをもたらした銘柄として注目を集めた。100〜1000ドルを投じた一部投資家が、数十万〜数百万ドル規模の利益を手にした例が話題となり、価格は0.00008845ドルまで上昇して過去最高値を付けた。
具体例としては、トラック運転手が650ドルを投資し、約170万ドルに増やしたとされる。別の投資家が8000ドルを57億ドル超に増やした事例も注目を集めた。
もっとも、足元の市場環境は当時とは大きく異なる。SHIBの時価総額はすでに約35億ドルに達しており、2021年当時のような急騰を再現するには、当時以上に大規模な資金流入が必要になる。
SHIBは現在、0.000005936ドル前後で推移しており、過去最高値(ATH)からは約93%安い水準にある。
仮に現在650ドルを投じ、過去と同じように170万ドルへ増やすとすれば、SHIB価格は0.015ドルまで上昇しなければならない。上昇率にすると約26万1438%に相当する。
理論上は、時価総額が約8兆8300億ドルまで膨らんで初めて成り立つ計算だ。これは暗号資産市場全体の規模である約2兆1900億ドルを大きく上回る。2021年のような「人生逆転級」のリターンを見込みにくいとされる理由の一つだ。
一方で、一定の値上がり余地まで否定する見方ではない。例えばSHIBが900%上昇し、0.00005936ドルに達した場合、1万ドルの投資は10万ドルに増える可能性がある。
2021年の極端な上昇率には及ばないものの、依然として高い収益率となる水準だ。アナリストの中には、年末までに0.00005ドル近辺へ接近する可能性を指摘する声もある。
ただし、乗り越えるべきハードルは多い。膨大なトークン供給量に加え、以前ほど強くない投機マネー、他のミームコインや実用性を前面に打ち出したプロジェクトとの競争、規制を巡る不透明感、マクロ経済の不安定さなどが重荷になる。
こうした要因は資金流入を抑制し、価格変動率をさらに高める可能性がある。
総じてみれば、SHIBが2021年の歴史的な急騰を再現する可能性は低いとの評価が優勢だ。一方で、市場環境が改善すれば、2桁台から3桁台の収益率が視野に入る余地は残るという。
市場では、過度な期待を抱くよりも、現実的な目標設定と徹底したリスク管理が重要だとの指摘が出ている。