XRPの価格が1万ドルに達するとの強気シナリオに対し、暗号資産市場では懐疑的な見方が広がっている。足元の市場構造やチャート形状では、1000ドルはもちろん1万ドルを裏付ける材料は乏しく、テクニカル分析上の現実的な上値目安は28~70ドルにとどまるとの指摘が出ている。
米ブロックチェーンメディアのThe Crypto Basicが2月24日付で報じた。暗号資産アナリストのCryptoBullはXでの投稿で、「現時点でXRPが1000ドル、あるいは1万ドルに到達すると正当化できるチャートは存在しない」と説明した。一方で、長期チャートの構造からみて、28ドル、さらに70ドル近辺までの上昇は技術的に視野に入るとの見方を示した。XRPは現在、約1.4ドルで推移している。
CryptoBullの試算では、XRPが28ドルに達した場合の時価総額は約1兆7000億ドル、70ドルでは約4兆2700億ドルとなる。いずれも強気の水準ではあるが、1万ドル説と比べればなお現実的なレンジだと位置付けている。
XRPの1万ドル説は、昨年以降たびたび取り沙汰されてきた。Digital Ascension Groupのジェイク・クレイバーは、XRPは高価格帯でネットワーク効率が最大化するよう設計されていると主張。トークン価格が上がるほど、機関投資家はより少ない数量で大きな資金を移転でき、利便性が高まるとの論理を展開していた。
これに対し、慎重派は時価総額の膨張を問題視する。XRPが1万ドルに到達した場合、時価総額は600兆ドルを超え、現在の世界の暗号資産市場全体を大きく上回る計算になるためだ。オーストラリア証券市場の元最高経営責任者(CEO)、アレックス・カラコ(Alex Caraco)は、過度な価格予想は新規投資家に誤解を与えかねないと警鐘を鳴らし、市場の成長には段階的な普及と採用の積み上げが必要だと指摘した。
XRPコミュニティ内では、テクニカル分析に基づく現実的な目標水準と、採用拡大に伴う指数関数的な再評価シナリオの間で見方が割れている。専門家の間では、まず3ドル、5ドル、10ドルといった主要なレジスタンスを突破できるかが焦点であり、5桁台の価格目標を語る前に、実現可能な節目を見極めるべきだとの声が強い。
CryptoBullは「現時点で、XRPの価格が1万ドルや1000ドルになることを正当化できるチャートは存在しない。ただ、28ドルや70ドルはチャート上で示されている」としている。