SK Onは2月25日、POSCOグループとリチウムの長期購入契約を締結したと発表した。2026年から2028年にかけ、POSCOグループのアルゼンチンのリチウム生産法人「POSCO Argentina」から最大2万5000トンを調達する。欧州・北米向けEV電池に加え、ESSでの活用も検討する。
調達量は、EV約40万台分の電池生産に相当するという。対象となるリチウムは、アルゼンチン・サルタ州のオンブレ・ムエルト塩湖で生産される。
リチウムは正極材の主要原料で、電池の価格競争力を左右する重要素材の一つだ。正極材はリチウムイオン電池の4大主要部材の一つで、電池原価に占める割合は約40%。さらに、リチウムは正極材コストの約30%を占めるとされる。
SK Onは今回の契約を通じ、原材料の需給変動への対応力を高める考えだ。世界のリチウム加工市場は特定国への依存度が高く、サプライチェーンの安定確保が中長期の競争力を左右する要素となっている。POSCOグループとの協力により、地政学リスクを含む原材料調達面での競争力強化を図る。
両社はあわせて、POSCOグループのアルゼンチン産リチウムをSK OnのESS製品に活用する案を含め、ESS市場での共同戦略について協議した。POSCOグループの二次電池リサイクル子会社であるPOSCO HY Clean Metalを活用した廃電池の資源循環でも協力を検討している。
パク・ジョンジンSK On戦略購買室長は「今回の契約は、サプライチェーン多角化戦略の一環として、中長期の原材料需給の安定性と調達競争力を高めるためのものだ。EVにとどまらず、ESSまで原材料競争力を広げていく」とコメントした。
イ・ジェヨンPOSCO Holdingsエネルギー素材事業管理室長は「今回の契約を通じて、POSCOグループの中核事業である二次電池素材分野の将来の成長基盤を確保した。SK Onとの多面的な協力を強化し、グローバル市場をともに開拓していく」と述べた。