LG Energy Solutionが、負債比率の上昇が続く中で4000億ウォン(約43億円)規模の社債発行を進めている。大型設備投資による財務負担は重いものの、米国のエネルギー貯蔵システム(ESS)事業の拡大を追い風に収益性は改善しており、今後は設備投資の抑制基調を維持できるかが焦点となる。
業界関係者によると、同社が発行を進めるウォン建て社債は2年、3年、5年、10年物で構成する。発行予定額は4000億ウォンで、2月24日に機関投資家向けの需要予測を実施し、その結果を踏まえて増額発行も検討する。
同社のウォン建て社債発行は2023年以降で4回目。初回は1兆ウォン規模で、その後も毎年起債を続けている。
背景にあるのは、大型設備投資に伴う財務負担の拡大だ。同社の届出資料によると、2025年9月末時点の負債比率は125.3%、借入金依存度は33.9%だった。2024年末の94.7%から30.6ポイント上昇しており、設備投資負担の大きさがうかがえる。
2024年の有形固定資産取得ベースの設備投資(CAPEX)は12兆4000億ウォン(約1兆3500億円)に達した。これに対し、同社は営業活動によるキャッシュフローに加え、借入金など外部資金の調達で対応してきた。
一方で、収益性には改善の動きが出ている。2024年の営業利益は1兆3461億ウォン(約1460億円)と、前年に比べ133.9%増加した。米国でのESS生産量の拡大と、全社的なコスト効率化が寄与したとしている。
電気自動車需要の鈍化で販売量が減少し、メタル価格下落に伴う販売価格の低下で売上高は落ち込んだものの、ESS事業が収益改善のけん引役になった格好だ。
同社は2026年の世界のESS需要を387GWhと見込み、前年比40.4%増を予測する。再生可能エネルギー発電の拡大に加え、OBBBA法案に基づくESS税額控除を背景に、米国のESS需要は117GWhと前年比39.7%増になると見込んでいる。
財務指標にも一定の改善がみられる。2025年9月期の営業活動によるキャッシュフローは前年同期比38.9%増となった。2025年9月末時点の流動比率は105.8%、当座比率は75.6%で、同社は流動性リスクは低いとの見方を示している。
今後のポイントは、設備投資の縮小基調を維持できるかどうかだ。同社は第3四半期を境にCAPEX支出を抑制する方針へ転換しており、今回の社債発行も大規模な増設投資ではなく、運転資金の確保が主眼とみられる。
LG Energy Solutionは「大規模な設備投資は一段落した。優位な市場地位に基づく安定的な事業基盤を踏まえれば、現在の水準の財務安定性は維持できる」と説明している。