元Goldman Sachs幹部でマクロ投資家のラウル・パル氏は、ビットコインについて、世界的な流動性拡大が進めば14万ドル(約2100万円)に達する可能性があるとの見方を示した。足元の価格水準は、世界の流動性動向と比べてなお割安だと指摘している。
ブロックチェーンメディアのBeInCryptoによると、パル氏は22日(現地時間)、流動性の拡大とビットコイン価格のずれは、段階的に縮小するのではなく、短期間で一気に修正されることが多いと説明した。そのうえで、「流動性が増えれば、ビットコインは緩やかに上昇するのではなく、上値レンジを一気に切り上げる」と述べた。
同氏は、2026年1〜3月期に世界の流動性が急増する可能性が高いとみている。銀行規制の緩和、特に拡張・補完レバレッジ比率(ESLR)の調整が実施されれば、銀行の国債消化余地が広がり、市場への資金供給余地も高まるとした。
さらに、米財務省一般会計(TGA)残高の減少は、市中流動性の拡大を示すシグナルとして受け止められてきたと指摘。ドル安と中国の流動性拡大が重なれば、ビットコインを含むリスク資産には追い風になるとの見方を示した。
パル氏は、ビットコインが市場予想より早いタイミングで14万ドルに達する可能性があると予想した。これは足元の価格に対して約106%の上昇に相当する。「世界の流動性モデルでみれば、ビットコインは14万ドル近辺にあってもおかしくない」と主張した。
また、サプライチェーン関連指標の改善を受けて企業の成長期待が高まれば、ビットコインなどのリスク資産にとって有利な投資環境が整う可能性があるとも述べた。
一方で、同氏は2025年10月10日に発生した大規模な清算が、その後の上昇基調を抑える要因になったと指摘した。強制的なレバレッジ縮小と取引所のAPIエラーが重なり、市場流動性が急低下して下落幅が広がったという。
そのうえで、「こうした構造的な要因は徐々に解消しつつある」とし、市場では次の上昇局面に向かう条件が整いつつあるとの見方を示した。
ビットコインは足元で再び6万4000ドル台まで下落し、短期的なボラティリティも拡大している。市場では、流動性拡大への期待が中長期の方向感を左右するとの見方がある一方、当面は主要なサポート水準を維持できるかとともに、流動性関連指標の動向が焦点になりそうだ。