フリーランスマッチングサービス「DIO」を運営するSpaceyは2月23日、AIの普及に伴ってUI実装の自動化が進み、フロントエンド開発者の採用や外注需要が縮小しているとの分析を公表した。一方で、AIエンジニアやフルスタック人材への需要は拡大傾向にあるとしている。
同社によると、フロントエンド需要は緩やかに減少するのではなく、ある段階を境に急速にしぼむ可能性がある。こうした変化は景気要因よりも、業務の進め方そのものが切り替わる局面でより鮮明に表れるという。
主因として挙げたのが、AIコーディングツールの普及によるUI実装の自動化だ。従来は「企画→デザイン→フロントエンド開発」という流れの中で、複数人が画面やコンポーネントを分担して実装する体制が一般的だった。だが足元では、AIがUIのたたき台や基本実装を短時間で生成できるようになり、分業を前提とした実装作業そのものが減っているという。
その結果、レビューや修正、接続作業を含めて、1人で製品レベルまで仕上げられる範囲が広がり、フロントエンド実装要員の需要が真っ先に落ち込みやすくなっていると説明した。
また同社は、この傾向は外注・フリーランス市場で先行して観測されやすいと分析する。企業は社内の固定人員を増やす前に、まずフリーランスや外注で需要を見極めるケースが多く、外部発注の縮小がその後の採用にも波及し得るとしている。
Spaceyはあわせて、企業のAI転換を支援するエンタープライズAX(業務・組織全般のAI転換)領域へ事業を拡大していることも明らかにした。AIによって単純な実装業務の人材需要は減少し得る一方、安全な導入から成果創出、運用定着までを担う力は一段と重要になるとしている。同社は、DIOの専門家ネットワークと実行体制を基盤に、エンタープライズAXを支援していく考えだ。