メッセ・ミュンヘンは2月23日、世界最大級の電子部品展示会「electronica 2026」を11月10〜13日にドイツ・ミュンヘンで開催すると発表した。Samsung ElectronicsやABOV Semiconductorなど、韓国の半導体企業も出展申請を終えた。
今回の主要テーマは、人工知能(AI)機能を搭載したマイクロコントローラユニット(MCU)だ。オンデバイスAIへのシフトを背景に、MCUは単なる制御用チップではなく、AI処理を担う中核デバイスとして注目が高まっている。世界のMCU市場は2028年に513億ドル規模へ拡大する見通しという。
なかでもIoT向けMCU市場は、昨年の68億ドルから2034年には198億ドルへ拡大し、年平均12.5%で成長すると見込まれている。
スマートホームや産業オートメーション、医療機器の分野では、リアルタイム処理と低消費電力の両立が求められており、高性能MCUへの需要が増している。AI機能を備えたMCU搭載機器は、外部サーバーに依存せず自律的に判断できる点が特徴で、データをクラウドに送って処理する方式から、端末内で即時に分析する形への移行が進んでいる。
こうした流れを受け、世界のMCU市場の競争構図が変化する可能性もある。足元では、STMicroelectronics、NXP、Infineon、Renesas、Texas Instruments、Microchipの6社が世界市場の80%超を占める。韓国は製造業基盤を持つ一方、産業機器や車載向けの中核半導体では海外製品への依存が大きい。韓国企業にとって今回の展示会は、寡占市場への足掛かりとなる可能性がある。
Samsung ElectronicsとABOV Semiconductorは出展申請を完了した。Samsung Electronicsは車載メモリや電装向け半導体ソリューションを訴求し、自動車向け半導体事業の拡大を図る。ABOV Semiconductorなどのファブレス企業も、欧州市場の開拓を進める考えだ。
また、主要6社に加え、世界最大級の流通プラットフォームであるDigiKeyも出展申請を終えた。
企業関係者は「世界の完成車メーカーや大手部品メーカーが次世代技術を確認するために集まる場だ」としたうえで、「DigiKeyのようなグローバル流通プラットフォームとの接点を確保できれば、韓国のファブレス企業にとって海外市場参入の有力な機会になる」と話した。