写真=Diriyah Company本社に掲示されたプロジェクト全景図。提供: Kakao Mobility

Kakao Mobilityは2月23日、サウジアラビアの大規模都市開発プロジェクト「ディリヤ」向けに、統合モビリティ・駐車ソリューションを提供する有償実証(PoC)契約を締結したと発表した。同社によると、モビリティ技術を統合パッケージとして海外で導入・運用する初の事例になるという。

今回のPoCは、将来的に6万台超を収容する駐車インフラ構築の第1段階に当たる。まずは約5000台規模の主要3エリアにソリューションを先行導入し、実証が成功すればディリヤ全域のモビリティ拠点へ展開を広げる計画だ。

ディリヤは、サウジアラビアの政府系ファンドであるPublic Investment Fund(PIF)主導で進められている大規模都市開発プロジェクト。首都リヤド西部のディリヤ周辺一帯、計14平方キロメートルを開発する。ディリヤはサウジ王朝発祥の地で、ユネスコ世界文化遺産にも登録されている。

総事業費は630億ドル。高級リゾートやヴィラ、病院、ショッピングセンターなどの整備が進められている。文化遺産地区に隣接する第1期エリアでは、移動・駐車インフラの中心が地下に置かれるという。

今回の契約は、Kakao Mobilityが昨年5月にDiriyah Companyと締結した「未来モビリティサービス共同開発」に関する業務協約を起点に、約7カ月で具体化した。Kakao Mobilityは、現地の駐車インフラのデジタル化から、Kakao Tのユーザーインターフェース、運用ソフトウェアの提供までを担う。

同社は、大規模データ分析のノウハウと、データに基づく需要予測・管理の技術を活用し、ディリヤ主要エリアの既存駐車インフラをデータ基盤化する。あわせて、ユーザー向けアプリ、屋内ナビゲーション、テナント企業向けWebソリューション、バレーパーキング専用ソリューションなども構築する。

また、複雑な地下環境を含む大規模駐車インフラの運用に向け、同社の駐車フルスタック技術を投入する。AIを活用した空間最適化技術で需要を予測し、周辺駐車場への誘導や空き状況の予測情報を提供する。

屋内測位と駐車誘導システムにより、GPSを利用できない大規模地下駐車場でもシームレスな経路案内を実現する。バレーサービス、入出庫、決済までを単一アプリで提供する統合プラットフォームにも対応する。

Kakao Mobilityのリュ・グンソン代表は「今回の契約は、単なる駐車場管理を超え、Kakao Mobilityがグローバル市場で未来モビリティ技術を展開していくうえで重要な足掛かりになる」とコメントした。

そのうえで、「高度なデータ基盤を備えた駐車プラットフォームは、今後、自動運転車の充電・待機やロボット配送を支える中核基盤になると期待している。今回のPoCを成功させ、グローバル市場にフィジカルAI分野での技術力を示したい」と述べた。

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