The Blockは20日、Ethereum創設者のVitalik Buterin氏が、現行のEthereumエコシステムを維持しながら、検閲耐性の強化と技術的な簡素化を両立させる「Cypherpunk Ethereum」構想を打ち出したと報じた。
Buterin氏は最近、X(旧Twitter)への投稿で、現在のシステムにサイファーパンクの原則を取り込み、それを段階的に拡張していく考えを示した。検閲耐性やゼロ知識証明との親和性、コンセンサスの特性といった要素を、Ethereumのプロトコル自体に組み込む構想だという。
この方向性に沿った最初の具体策として、Ethereum開発者は先週、FOCIL(Fork-Choice Enforced Inclusion Lists)を2026年末に予定するヘゴタ・ハードフォークに採用する方針を決めた。FOCILは、Ethereumのバリデータ委員会がブロックへのトランザクション取り込みを担保する仕組みで、米財務省外国資産管理局(OFAC)の制裁対象となる取引も含める。
Buterin氏はあわせて、アカウント抽象化のアップグレードであるEthereum Improvement Proposal(EIP-8141)との組み合わせによる効果にも言及した。スマートウォレットやプライバシープロトコルの取引を、仲介者を介さず直接処理できるようになると説明している。
Ethereum財団は、2026年のプロトコル開発の優先事項として、拡張性、堅牢性向上、簡素化の3点を掲げている。長期課題としては、Ethereum Virtual MachineをRISC-Vアーキテクチャへ置き換える案も進めている。Buterin氏は、これまで数年にわたり訴えてきたレイヤー2中心の拡張戦略から、基盤レイヤーの強化へと重点を移す姿勢を示している。