米自動車業界のEVシフトが大きく遅れている。The Vergeが20日(現地時間)に報じたところによると、Ford、GM、Stellantisの大手3社はEV事業の苦戦で計500億ドル超の損失を計上し、世界市場での出遅れが鮮明になっている。
各社の損失額は、Fordが195億ドル、GMが76億ドル、Stellantisが266億ドル。EVシフトの遅れが業績面でも重荷になっている格好だ。
The Vergeは、米国の苦戦は消費者の需要不足によるものではなく、自動車メーカー側の対応の遅れが主因だと指摘した。さらに、ドナルド・トランプ大統領によるEV向け税額控除の廃止と排出規制の緩和が逆風となり、市場環境は一段と厳しさを増したという。GMのEV販売は、税額控除の終了後に43%減少した。
一方、世界のEV市場は拡大が続いている。2025年の世界EV販売は2070万台に達した。総自動車販売に占めるEV比率は、韓国が20%、中国が50%、デンマークが68%、スウェーデンが65%、ノルウェーが96%だったのに対し、米国は約10%にとどまったとする。
また、中国は1500億〜2500億ドルを投じてEV産業を育成し、米国を除く世界の自動車市場で主導権を握っていると報じた。
カリフォルニア州は独自の排出規制を進めており、自動車メーカーは内燃機関車、ハイブリッド車、EVの並行開発を迫られている。Ford、GM、StellantisはいずれもEV開発を断念していないものの、米国が世界EV市場で主導権を奪い返す道筋は見えにくくなっている。
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