画像=NCSoft

韓国のPCバン市場で、2000年代初頭を代表するタイトルだった「リネージュ」と「Diablo II」が再び利用を伸ばしている。NCSoftの「リネージュ・クラシック」は正式サービス開始後に上位へ浮上し、Blizzard Entertainmentの「Diablo II: Resurrected」も大型アップデートを追い風に順位を上げた。懐かしさに加え、過去のプレイ感覚を活かしたゲーム設計が復帰需要を呼び込んでいる。

◆「リネージュ・クラシック」、PCバン向け特典で上位浮上

PCバン情報サイト「GameTrics」によると、NCSoftが11日に正式サービスを開始した「リネージュ・クラシック」は、22日時点でPCバン総合ランキング2位、シェアは9.45%だった。RPGジャンルでは首位となる。

PCバン統計サービス「The Log」の2月第2週(9日~15日)週次リポートでも、利用時間は前週比357%増となり、前週から8ランク上昇して5位に入った。プレオープン期間中にも、2日で累計接続者数50万人を突破していたという。

利用拡大の背景には、PCバン向けに設計した専用特典がある。PCバン利用者には24時間入場できる専用ダンジョンを無料で提供し、1日最大30個獲得できる「ピクシーの羽根」で、防具魔法スクロール(ZEL)や武器魔法スクロール(DAI)を購入できるようにした。

原作で重要な消耗アイテムをPCバン利用だけで確保しやすくしたことで、自宅からの接続ではなくPCバンでのプレイを促す設計とした。

ゲーム面では、手動プレイの感覚を維持しながら操作負担を抑える「限定的補助システム(ATS:Automatic Training System)」を導入した。ATSは「汚染された祝福の地」など一部エリアに限って利用でき、1日3時間までに制限される。

全エリアで自動化を進める近年の流れとは距離を置き、直接操作の達成感を残しつつ、長時間プレイの負担を和らげる方向を打ち出した点が特徴だ。

◆「Diablo II: Resurrected」、大型アップデートで持ち直し

Blizzard Entertainmentの「Diablo II: Resurrected」も、大型アップデートを機にPCバンで利用を伸ばした。GameTricsによると、20日時点のPCバン総合ランキングは15位。The Logの2月第2週リポートでは、利用時間が前週比96.4%増となり、4ランク上昇の17位だった。

Blizzard EntertainmentはDiabloフランチャイズ30周年を記念し、12日に新たなダウンロードコンテンツ(DLC)「悪魔術師の君臨」を公開した。これに合わせて8番目の職業「悪魔術師」を追加した。2001年の拡張パック「破壊の王」以来、初の新規キャラクタークラスとなる。

アップデートでは、宝石とルーンをまとめて保管できる「高級保管庫タブ」や戦利品フィルター機能も導入し、利便性を高めた。さらに、従来のBattle.net中心の提供に加え、12日からプラットフォームのSteamでも配信を開始し、接点を広げた。

Steam版では43件の実績システムにも対応し、アクセス性の向上とあわせて注目を集めた。

◆懐かしさだけでなく、プレイ体験の明快さも支持

こうしたクラシックタイトルの復調については、旧正月連休で市場全体が活性化したことに加え、最近のゲームに多い「完全自動化」や「複雑な課金システム」への疲れが重なったとの見方がある。The Logによると、2月第2週の全国PCバン総利用時間は約1808万時間で、前週比10.2%増だった。

その中で、「リネージュ・クラシック」と「Diablo II: Resurrected」は、それぞれ357%増、96.4%増と市場平均を大きく上回る伸びを記録した。

「リネージュ・クラシック」が自動狩りを特定エリア・時間に限定し、直接操作による成果を前面に打ち出した点や、「Diablo II: Resurrected」が本来のファーミングの面白さを改めて強化した点が、中高年層の利用者に響いたとの分析もある。

同時代の体験を共有する利用者にとっては、そのタイトル自体が復帰のきっかけとなり、直接操作と努力に見合った報酬というわかりやすいプレイ体験が、復帰後の定着につながった格好だ。

パブリッシャー側にとっても、実績のあるクラシックIPは、新規IPに比べて相対的に低いマーケティングコストで休眠ユーザーを呼び戻しやすい。今回のアップデートは、9月開催予定の「2026 BlizzCon」につながる流れとしても予告されており、運営次第では今後も勢いが続く可能性がある。

ゲーム業界関係者は「最近は、意味の薄い自動プレイよりも目的が明確な直接操作の面白さを、確率型の成長よりも努力に応じた報酬を好む傾向が出ている」とした上で、「新作競争が激しくなるほど、実績のあるIPの価値はむしろ高まる。今回の事例は、適切に運営されたクラシックIPが単なる懐古にとどまらず、実際の市場競争力を持ち得ることを示した」と話した。

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