WF-1000XM5 写真=Sony

Sonyが完全ワイヤレスイヤホンの新フラッグシップモデル「WF-1000XM6」を発表した。前モデル「WF-1000XM5」は高いノイズキャンセリング性能で評価を集めたが、新モデルへの買い替えが妥当かどうかは一概には言えないようだ。英TechRadarが19日(現地時間)、XM5との比較を踏まえて報じた。

WF-1000XM6の価格は329ドル、250ポンド、480豪ドル。英国とオーストラリアでは前モデル発売時よりやや安い一方、米国ではXM5の値上げ後と同水準で、価格面のうまみは大きくないとみられている。

一方で、XM6の投入に伴ってXM5の値引きが広がっており、コストパフォーマンスでは前モデルの存在感が増している。Sonyは当面、両モデルを併売する方針だという。

機能面では、XM6はXM5の基本路線を踏襲した。ワイヤレス充電や「Speak-to-Chat」、ヘッドジェスチャーなどは引き続き搭載し、新機能は「背景音楽効果」が中心となる。

この機能は、カフェやリビングのような空間で音楽が流れているかのような聴こえ方を演出し、集中用サウンドとしての活用を想定するものだ。ただ、TechRadarは、興味深い機能ではあるものの、買い替えを決定づけるほどの大きな追加要素ではないとみている。

性能面では、追加マイクの搭載に加え、アクティブノイズキャンセリング(ANC)と通話アルゴリズムを改良したことで、ノイズキャンセリング性能はXM5比で約10%向上したという。ただし、実際の使用感における差は限定的とされる。

音質も小幅に改善した。32ビット処理に対応し、改良したDACアンプと新設計ドライバーを採用したことで、音場はやや広くなり、明瞭さも増したとしている。

もっとも、XM5ももともと高い音質を備えていたため、多くのユーザーにとって差をはっきり感じ取るのは難しい可能性がある。半面、細かな音の違いに敏感なユーザーにとっては、アップグレードの意義があるという見方もある。

デザイン面では変更幅が比較的大きい。XM5で使われていたプラスチック素材をやめ、石のような質感のマット仕上げに変更。滑りやすさを抑え、ケースの堅牢性も高めたという。

ただ、イヤーバッドの形状が長くなったことで、装着感は人によって評価が分かれそうだ。フォームイヤーチップの性質上、深めに装着する構造のため、一部のユーザーには不快に感じられる可能性も指摘されている。

TechRadarは、WF-1000XM6について、各要素で着実な改善はみられるものの、「革新」と呼べるほどの変化ではないと総括した。値下がりしたXM5と比べると、価格差に見合う体感差は大きくないという。

わずかでも上乗せされたANC性能や音質を求めるユーザー、あるいはXM5の装着感が合わなかったユーザーには、XM6が適した選択肢になる可能性がある。一方、多くのユーザーにとっては、割安になったXM5がなお現実的な選択肢になりそうだ。

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