米国のコミュニティ銀行で、暗号資産取引所Coinbase向けの資金移動による預金流出が広がっている。銀行データ分析会社KlariVisの調査によると、対象行では過去13カ月の預金純流出額が7830万ドル(約117億円)に上った。Cointelegraphが19日(現地時間)に報じた。
FRB(米連邦準備制度)によると、コミュニティ銀行は総資産100億ドル未満の銀行を指す。KlariVisは92行を調査し、このうち53行のデータを分析した。その結果、Coinbase向けの資金流出額は1億2240万ドル(約184億円)となり、Coinbaseからの流入額4420万ドル(約66億円)を大きく上回った。
1件当たりの平均送金額は851ドル(約12万8000円)だった。一方、Coinbaseからの平均受取額は2999ドル(約45万円)だったが、受取の頻度は大幅に低かった。
流出資金の多くはマネーマーケット口座から出ていた。マネーマーケット関連取引の96.3%は、銀行口座から取引所への送金だった。マネーマーケット口座の平均振替額は3593ドル(約54万円)で、当座預金口座を上回った。
コミュニティ銀行は米国内で4兆9000億ドル(約735兆円)の預金を抱え、100万ドル以下の中小企業向け融資の60%、農業融資の80%を占める。こうした預金流出が続けば、地域金融の貸出余力を下押しする可能性がある。
著者について