Ciscoは今四半期中に、自社のUC関連アプリ向け専用ハイパーバイザー「NFVIS for UC」を投入する。CUCM(Unified Communications Manager)などの仮想化基盤を、VMware Cloud Foundation(VCF)に依存せず構築できるようにするのが狙いだ。
Techzineによると、NFVIS for UCの主な対象は、CUCMをはじめとするCiscoの通信ソリューションを仮想環境で運用したい企業だ。VCFを導入しなくてもCiscoアプリケーションを稼働できる環境を提供する。
Ciscoはこれまで、CUCMなどのアプリケーションを仮想マシン上で動かす運用を顧客に求めてきた。その標準基盤として使われてきたのがVMwareだった。
ただ、BroadcomによるVMware買収後は、VCFのバンドル販売色が強まり、顧客の導入負担が増した。こうした変化を受け、代替基盤を探る動きが広がっていたという。
NFVIS for UCは、Ciscoが従来からネットワーク機能仮想化で活用してきたNFVIS技術をベースに、新たな管理インターフェースを組み合わせた製品となる。
もっとも、Ciscoが汎用ハイパーバイザー市場への参入を狙っているわけではない。すでにNutanixのAHVハイパーバイザーへの対応を追加したほか、Nutanix、Pure Storageと組んでVMware代替スタックの開発も進めている。
製品専用ハイパーバイザーという戦略自体は目新しいものではない。Citrixも、汎用ハイパーバイザー市場から退いた後、自社アプリ向けへ軸足を移した先例がある。
NFVIS for UCの対象はCisco製品の既存顧客に限られるため、VMwareやNutanixにとって直ちに大きな脅威になるとの見方は強くない。VMwareを傘下に収めたBroadcomは、Cloud Foundationの全面導入を進める大口顧客を主戦場としており、競争の構図は異なるとみられている。