韓国の科学技術情報通信部は2月19日、核融合エネルギーの実用化に不可欠な超電導技術について、2035年までの確保を目指す方針を明らかにした。研究開発の強化に加え、産学研連携、地域の研究インフラ拡充、国際協力を一体的に進める。
超電導技術は、核融合炉で超高磁場を発生させるための基盤技術だ。技術的な難度が高く、長期にわたる研究開発が必要とされる。
世界の民間企業や有力研究機関を中心に、核融合向け超電導技術の開発競争が激しさを増す中、同部は関連技術の早期確保に向け、開発体制の強化を急ぐ。
まず、世界最高水準を目指す超電導導体の試験・検証インフラを整備する。16テスラ級の超電導導体試験設備を韓国エネルギー工科大学校内に構築する計画で、現在は施設建設を進めている。
6月までに実験棟の建設を終え、その後、本格的な実験装置を導入する予定だ。スイスのSULTAN施設が最大12テスラまでの試験に対応していることを踏まえると、16テスラ級インフラの整備は技術競争力を左右する重要な節目となりそうだ。
超電導導体の試験設備整備には、2026年に120億ウォンを投じる。2028年の構築完了を目標としている。
国際的な先進研究機関との戦略的な連携も強化する。韓国核融合エネルギー研究院は、欧州原子核研究機構(CERN)との「超電導線材製作の共同研究に関するMOU」締結を受け、共同研究を始める。
科学技術情報通信部はこのほか、EUと共同で、核融合ブランケットの技術開発も進めている。ブランケットは発電と三重水素生産を担う中核部品だ。
核融合炉の小型化を可能にする高温超電導技術の開発も本格化する。高温超電導体は、従来技術に比べてより強い磁場を実現できるとされる。
同部は、磁石製作に必要な中核素材、製造工程、性能検証技術の確保に向け、中長期の研究開発を進める。2026年には「核融合炉用高温超電導マグネット製作技術開発」に21億5000万ウォンを投じる計画だ。
また、産学研が参加するワンチーム型の協力体制も構築する。研究機関、大学、産業界が役割を分担し、技術開発から実証、産業連携までを一体で進める考えだ。
科学技術情報通信部は、2026年上半期中に推進体制の構築を終え、技術開発のスピードを高めるとしている。
同部のオ・デヒョン未来戦略技術政策官は「超電導技術は、核融合実用化の成否を左右する重要課題の一つだ」と述べた。その上で「研究開発、産学研連携、研究インフラの拡充、国際協力を有機的に結び付け、韓国が超電導技術を先行して確保できるよう積極的に取り組む」と語った。