欧州で未成年のソーシャルメディア(SNS)利用を制限する動きが広がる中、韓国でも関連政策の議論が本格化している。欧州では10カ国以上が年齢制限の強化や利用禁止を含む法整備を進めており、韓国は年齢認証や法定代理人の同意強化など、段階的な保護策を中心に検討を進める見通しだ。
きっかけの一つとなったのは、昨年12月にオーストラリアが未成年のSNS利用を遮断したことだ。これを受け、英国、フランス、スペイン、デンマーク、ノルウェー、チェコ、トルコなど、欧州では10カ国以上が関連法案の導入・検討を進めているという。
アジアでも、マレーシアが先月から16歳未満のSNS利用を制限した。
各国が規制を急ぐ背景には、未成年のメンタルヘルス悪化やオンラインいじめ、過度な利用による依存の問題がある。一部の国では、プラットフォーム事業者に年齢認証を義務付け、違反時には課徴金を科す案も議論されている。
韓国でも、放送メディア通信委員会を中心に未成年保護に向けたSNS政策の検討が進んでいる。キム・ジョンチョル放送メディア通信委員長は昨年12月の人事聴聞会で、法定代理人の同意権限の強化など、16歳未満を対象とするSNS政策を多角的に検討する考えを示した。
今月5日にソウル市視聴者メディアセンターで開かれた青少年懇談会でも、キム委員長は「アルゴリズムに基づく推薦サービスは、確証バイアスや依存の誘発、身体的・精神的健康の悪化といった副作用を招くとの研究結果が相次いでいる」と述べた。
その上で、「児童・青少年保護のためのSNS政策を検討している」と説明した。
放送メディア通信委員会は現在、具体策の取りまとめに向けた準備を進めている。同委員会関係者は「まだ草案を整える段階だが、専門家や青少年、保護者の意見を集約し、上半期中に最終案をまとめる計画だ」と話した。
もっとも、全面的な利用禁止のような強硬策は時期尚早との見方が優勢だ。表現の自由や情報へのアクセス権の観点からも、全面遮断は違憲論争に発展しかねないためだ。
業界では、キム委員長が人事聴聞会で示した通り、年齢認証や法定代理人の同意強化など、補完的な規制策が打ち出される可能性が高いとみている。
一方、プラットフォーム側の責任を強化する案も代替策として挙がっているが、事業者の反発は避けられそうにない。FacebookやInstagramなど主要SNSの多くを海外勢が占める中、国内プラットフォームのみに重い義務を課すのは難しく、公平性の観点も論点となる。
業界関係者は「年齢認証の強化や利用時間帯の制限、プッシュ通知の制限あたりが現実的な案ではないか」と指摘する。その上で「全面遮断よりも、過度な利用を抑えつつ未成年の安全を確保する方策が求められる」と話した。