小型モジュール炉(SMR)の開発を後押しする法的枠組みが整った。韓国の科学技術情報通信部は12日、「小型モジュール炉の開発促進および支援に関する特別法案」(SMR特別法)が国会本会議で可決・成立したと発表した。
AIやデータセンターの拡大で電力需要が急増するなか、SMRはカーボンニュートラルの実現に向けた無炭素エネルギー源として注目を集めている。SMRは、大型原子力発電所より出力規模が小さく、工場でモジュール単位に製作した設備を現地で組み立てる方式の原子炉を指す。
韓国では、原子力関連の法制度が大型原発中心に整備されてきたため、SMRを対象とする独立した支援法がないことが課題として指摘されていた。今回の法案は与野党の合意を踏まえて一本化したもので、韓国が世界のSMR市場で競争力を確保するうえでの制度基盤になるとみられる。
特別法では、SMRの開発、建設、運転までを見据えた産業基盤づくりに向け、5年ごとに「SMR開発基本計画」を策定することを定めた。あわせて、SMR開発に関する主要事項を審議・議決する組織として、「SMR開発促進委員会」を設置する。
このほか、研究開発特区を指定し、SMRの研究開発と実証を担う地域拠点を整備する方針も盛り込んだ。専門人材の育成や国際協力の推進も法案の柱となる。
SMR特別法は、国務会議と大統領裁可の手続きを経て公布され、公布から6カ月後に施行される。科学技術情報通信部は施行までに関連する下位法令を整備し、施行後1年以内に「第1次SMR開発基本計画」をまとめる方針だ。
ペ・ギョンフン科学技術情報通信部長官は、「今回のSMR特別法は、AI時代の中核エネルギー源であるSMRの開発を加速し、世界のSMR先導国へ飛躍するという国会と政府の意思を示す成果だ」と述べた。
そのうえで、「SMRの開発と実証を体系的に進める戦略を整え、研究開発に対する財政支援の強化など、成果創出を加速する施策を迅速に進めていく」と強調した。